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Edited by Michael D. O'Neill

バイオクイックニュースは、サイエンスライター Michael D. O'Neillによって発行されている独立系バイオニュースメディアです

バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
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我々の体内には好中球と呼ばれる細胞の軍隊があり、傷口にいる細菌や気道に侵入するウイルスなど、あらゆる侵入者を排除するために準備万端整えている。好中球は、免疫システムの最初の防御線として、感染症を防ぐために攻撃し、援軍を呼ぶという協調的な働きをしている。
ミシガン大学医学部薬理学・細胞発生生物学教室のキャロル・ペアレント博士は、「好中球は体内で最も速い免疫細胞で、1分間に細胞1個分の距離を移動することができる」と説明している。
好中球が浸潤部位に迅速に反応するのは、走化性という化学的メッセージシステムによるものだ。ミシガン大学メディカルスクールとミシガン大学ライフサイエンス研究所のペアレント博士とその同僚による新しい研究は、これらの化学物質の正確で驚くべき生成方法について説明している。

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進行したメラノーマ患者において、脳転移は癌関連死の最も一般的な原因の一つであり、非常に頻繁に発生する。新しい免疫療法はメラノーマの脳転移を有する一部の患者に有効だが、メラノーマが脳に転移する理由や多くの治療法の奏効率が低いことについては、ほとんど分かっていなかった。このたび、コロンビア大学の研究者らは、メラノーマの脳転移巣内の細胞に関する最も包括的な研究を完了し、新世代の治療法の開発に拍車をかける可能性のある詳細な情報を公表した。
「脳転移は、メラノーマ患者において極めて一般的だが、その基礎となる生物学については、これまで初歩的な理解しか得られていなかった。我々の研究は、これらの腫瘍のゲノム、免疫学、空間構成について新たな洞察を与え、さらなる発見と治療法の探求の基礎となるものだ。」と、本研究を主導したコロンビア大学ヴァージロス内科大学助教授のベンジャミン・イザール医学博士は語っている。
この研究成果は、2022年7月7日、Cell誌のオンライン版に掲載された。この論文は「治療未経験のヒト黒色腫脳転移の生態系の分析(Dissecting the Treatment-Naive Ecosystem of Human Melanoma Brain Metastasis)」と題されている。

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腸内環境が悪い人は、アルツハイマー病の発症リスクが高い可能性がある。エディス・コーワン大学(ECU)(西オーストラリア州)の世界初の研究により、両者の関連性が確認され、早期発見や新たな治療法の可能性につながることが期待されている。アルツハイマー病は、記憶力や思考力を破壊し、認知症の中で最も多く見られる病気だ。アルツハイマー型認知症は、記憶や思考能力を破壊する最も一般的な認知症で、治療法は確立されておらず、2030年までに8200万人以上が発症し、2兆米ドルの費用がかかると予測されている。これまでの観察研究では、アルツハイマー病と消化管障害の関係が示唆されていたが、その背景にあるものはこれまで明らかではなかった。このたび、ECUのプレシジョン・ヘルス・センターは、アルツハイマー病と複数の消化管障害の間に遺伝的な関連性があることを確認し、これらの関係性について新たな知見を提供した。
この研究は、アルツハイマー病と複数の腸疾患に関する大規模な遺伝子データ(それぞれ約40万人分)を解析したものである。

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ヒトのゲノムには、宿主の利益を考えず、自己増殖のみを目的とする「利己的な遺伝要素」が散見される。利己的な遺伝子要素は、例えば、性比を歪め、生殖能力を損ない、有害な突然変異を引き起こし、さらには集団絶滅を引き起こす可能性もあるなど、大混乱を引き起こすことがある。ロチェスター大学の生物学者であるアマンダ・ララクエンテ准教授(写真)とダブン・プレスグレーブス教授は、集団ゲノム解析法を用いて、「Segregation Distorter(SD)」と呼ばれる利己的遺伝要素の進化と影響に初めて光を当てた。
2022年4月29日にeLifeに掲載された論文ではSDが染色体構成と遺伝的多様性に劇的な変化をもたらしたと報告している。このオープンアクセス論文は「利己的な分離歪みの超遺伝子駆動、組換え、および遺伝的負荷に関する上位性の選択(Epistatic Selection on a Selfish Segregation Distorter Supergene-Drive, Recombination, and Genetic Load)」と題されている。

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通常、脂肪細胞はエネルギーを蓄積する。しかし、褐色脂肪細胞では、エネルギーが熱として放散されるため、褐色脂肪は生体内ヒーターとして機能し、ほとんどの哺乳類がこのメカニズムを持っている。ヒトでは新生児を温め、成人では褐色脂肪の活性化が心臓代謝の健康と正の相関を示す。ボン大学薬理学・毒物学研究所のアレクサンダー・ファイファー教授は、「しかし、現代人は冬でも暖かく過ごすことができようになった。だから、体内の暖炉はもうほとんど必要ないのだ」と説明する。同時に、我々は高カロリーの食事をするようになり、また、先祖に比べれば動く量もはるかに少なくなっている。この3つの要因は、褐色脂肪細胞にとって毒である。褐色脂肪細胞は次第に機能を失い、ついには死んでしまうのだ。一方、世界的に見ると深刻な肥満の人は増え続けている。「そこで、世界中の研究グループが、褐色脂肪を刺激して脂肪燃焼を促進する物質を探している」とファイファー博士は言う。

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ライス大学とテキサス大学MDアンダーソン癌センターの研究者は、他の薬と協調して白血病に致命的なワンツーパンチを与える新薬の可能性を発見した。この潜在的な薬剤は、癌患者での試験にはまだ何年もかかるが、最近発表された研究(2022年6月7日付のLeukemia誌)で、その有望性と発見に至った革新的な方法が注目されている。この論文は「ミトコンドリアを標的とした新規化合物がヒト白血病細胞を選択的に殺傷(Novel Mitochondria-Targeting Compounds Selectively Kill Human Leukemia Cells)」と題されている。

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遺伝性の衰弱性疾患を治すことは、現代医学の大きな課題の一つである。過去10年間、CRISPR技術の開発と遺伝学研究の進歩は、患者とその家族に新たな希望をもたらしたが、これらの新しい手法の安全性は依然として大きな懸念材料となっている。2022年7月1日発行のScience Advances誌に、カリフォルニア大学サンディエゴ校の博士研究員シタラ・ロイ博士、専門家アナベル・ギチャード博士、イーサン・ビア教授を含む生物学者チームが、将来的に遺伝的欠陥を修正できるかもしれない新しい、より安全なアプローチについて説明している。この自然のDNA修復機構を利用する戦略は、広範な遺伝性疾患を治療する可能性を有する新しい遺伝子治療戦略の基礎を提供するものだ。
このオープンアクセス論文は「ショウジョウバエ体細胞におけるCas9/ニッカーゼによる相同染色体テンプレート修復による対立遺伝子変換(Cas9/Nickase-Induced Allelic Conversion by Homologous Chromosome-Templated Repair in Drosophila Somatic Cells)」と題されている。

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タコは、無脊椎動物の中でも極めて複雑な脳と認知能力を持つ例外的な生物であり、ある意味では無脊椎動物よりも脊椎動物と共通する部分が多いほどである。2022年5月18日にBMC Biology誌に掲載された、イタリア・トリエステのSISSA(国際高等研究教育機構)のレモ・サンジス博士とナポリにあるアントンドルン動物園のグラツィアーノ・フィオリート博士の共同研究によって明らかになったこれらの生物の神経と認知の複雑さは、人の脳との分子的類似に由来している可能性がある。この研究により、ヒトの脳と、タコの一種であるコモンダコとカリフォルニアダコの脳で、同じ「ジャンピング遺伝子」が働いていることが明らかになった。この発見は、タコという魅力的な生物の知能の秘密を解明する一助となるものだ。

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ソーク研究所の研究者らは、脱毛症(人の免疫システムが自身の毛包を攻撃し、脱毛を引き起こす疾患)の一般的な治療法の予想外の分子標的を発見した。この研究成果は、2022年6月23日にNature Immunologyに掲載され、制御性T細胞と呼ばれる免疫細胞が、ホルモンをメッセンジャーとして皮膚細胞と相互作用し、新しい毛包を生成して髪を成長させる仕組みが説明されている。
「長い間、制御性T細胞は、自己免疫疾患における過剰な免疫反応を減少させる仕組みについて研究されてきた」と、ソーク研究所NOMIS免疫生物学・微生物病原学センターの准教授であるイェー・チェン博士は述べている。
このNature Immunologyの論文は、「グルココルチコイドシグナルと制御性T細胞は協調して毛包幹細胞ニッチを維持する(Glucocorticoid signal and regulatory T cells cooperate to maintain the hair-follicle stem-cell niche. )」と題されている。

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指紋や虹彩などの生体認証は、スパイ映画の定番であり、それらのセキュリティ対策を回避しようとすることは、しばしば核心的なターニングポイントになる。しかし、最近では、指紋認証や顔認証が多くの携帯電話に搭載されるようになり、この技術はスパイに限定されたものではない。
今回、九州大学、東京大学、名古屋大学そしてパナソニック インダストリー株式会社の研究グループは、バイオメトリクス・セキュリティのツールキットに、人の息の匂いという新たなオプションを追加する可能性を見出し、呼気に含まれる化合物を分析して個人を特定できる嗅覚センサーを開発した。この論文は2022年5月20日にChemical Communicationsに掲載され、「Breath Odor-Based Individual Authentication by an Artificial Olfactory Sensor System and Machine Learning(人工嗅覚センサーシステムと機械学習による呼気臭に基づく個人認証)」と題されている。

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