DNAは二重らせんだけではなかった!ゲノムの未解読領域に隠された「非B型DNA」の謎に迫る

サイエンス出版部 発行書籍
私たちの体の設計図であるDNA。その形は「二重らせん」だと、誰もが学んできたはずです。しかし、もしDNAがらせん以外の形をとることがあり、それが病気の原因や進化の鍵を握っているとしたら…? 最新のゲノム解読技術が、これまで謎に包まれてきたDNAの「もう一つの顔」を明らかにし始めています。研究者たちは、最近公開されたヒト、チンパンジー、ボノボ、ゴリラ、そして2種のオランウータンのテロメア・ツー・テロメアゲノムを用いて、二重らせん以外の構造を形成しうるDNA配列の位置を予測しました。 特定のDNA配列は、標準的な二重らせん以外の構造を形成することがあります。これらの代替的なDNA立体構造は非B型DNAと呼ばれ、細胞プロセスやゲノム進化の調節因子として関与が指摘されてきましたが、そのDNAは反復性が高い傾向があり、最近まで配列を確実に読み取って組み立てることを困難にしていました。今回、ペンシルベニア州立大学の生物学者たちが率いる研究チームが、大型類人猿における非B型DNA構造の位置を包括的に予測しました。これは、遺伝性疾患やがんへの関与が知られているこれらの構造の機能と進化を理解するための第一歩であるとチームは述べています。この研究は、反復DNAに関連する塩基配列決定とアセンブリの困難を克服し、ゲノムに残っていたギャップを埋めた、新しく利用可能になったヒトや他の大型類人猿のテロメア・ツー・テロメア(T2T)、すなわち末端から末端までの完全なゲノムに依存しています。この研究を記述した論文は、非B型DNAが新たに解読されたゲノム領域に豊富に存在することを示し、新たな機能の可能性を示唆するもので、2025年4月24日付の学術誌Nucleic Acids Researchに掲載されました。このオープンアクセスの論文タイトルは、「Non-Canonical DNA in Human
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