LEROY HOOD

長年、生物学とバイオテック・エンジニアリングの分野で発明の才と先見の明を知られたDr. Hoodは、最近には将来の医薬、特にP4医療 (predictive [予測]、preventive [予防]、personalized [個別化]、participatory [患者参加]) の分野での活動のプレゼンテーションを行った。

Dr. Hoodは、「How Scientific Wellness Will Transform Healthcare (科学的ウエルネスが如何にしてヘルスケアのあり方を変えるか)」と題したプレゼンテーションで、彼自身の会社、Institute for Systems Biology (ISB) が、健康な社会を実現するため、西部7州で医療を行う米国内第3位の規模の医療団体であるProvidence St. Joseph Healthと提携し、同団体の患者に個別化医療を導入するまでの過程を概説した。

 

YIWU HE & RADE DRMANAC

BGIのDr. Heは、中国のBGIが開発した新型DNAシーケンサーについて説明し、全ゲノム・シーケンシングの料金も現在の$1,000から、2020年頃には$100になっているだろうと予想している。

BGISEQ-500と名付けられたこの新しいシーケンサーは、先頃BGIが買収したシリコン・バレー企業、Complete GenomicsのCSOを務めるRade Drmanac, Ph.D.が開発した独自のDNAシーケンシング技術を搭載したベンチトップ・タイプの機器である。この技術は、DNAナノボールのナノアレーを用い、PCR問題もなく、超並列DNAシーケンシングが可能になっている。

 

IRV WEISSMAN

Dr. Weissmanのプレゼンテーションは、「Immunotherapy: Immuno-Checkpoint Inhibitors and Beyond—Controlling Gene Expression with CRISPRi and CRISPRa (免疫療法: 免疫チェックポイント阻害薬とそれ以降、CRISPRiおよびCRISPRaによる遺伝子発現制御)」と題されている。

Dr. Weissmanの研究グループは、がん幹細胞進行の後期段階で非常に大きな発現が見られるタンパク質、CD47を発見した。現在はこのCD47をがん治療の目的で研究している。

 

JENNIFER DOUDNA

Dr. Doudnaは、細菌のCRIPSR獲得免疫系を強力なゲノム編集ツールとして利用することで大きな展開が可能になり、この技術を用いて、様々な生物の遺伝子を改変、調節、視覚化できるようになったことについて語った。

MARK FISCHER-COLBRIE

「炉端雑談部会」では、LabcyteのPresidentであり、CEOを務めるFischer-Colbrie氏が、GE Ventures, Health Care Ventures, Directorを務めるAlex de Winter, Ph.D.と、「How to Commercialize Disruptive Technlogies That Advance Personalized Medicine (個別化医療を発展させる破壊的技術の商業化について)」のテーマで語り合った。

特に興味深かったのは、リキッドハンドリングを可能にするLabcyte技術が音波を用いることで達成されたという話だった。

 

PMWC 2017 MEETING主催者

大成功をおさめたPMWC 2017は、PMWC Intl, Silicom Venturesの2人の共同創設者、Presidentを務めるTal Beharと、Chairmanを務めるGadi Beharの両氏の主催で開かれた。

Life Science News from Around the Globe

Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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