エクソソーム はガン細胞を含む多種多様な細胞から作成される極小の亜細胞系膜結合型小胞である。元の細胞を模する膜や細胞タンパク質、DNA、そしてRNA(mRNAやmiRNA含む)を保有する。今、細胞間における情報のやり取りにエクソソームが活用出来るのではないか、と示唆されているのだ。免疫システムを抑制して血管生成を活性化する分子をガン細胞から伝達することによって、エクソソームはガンを進行させることが分かっている。
エクソソーム はガン細胞を含む多種多様な細胞から作成される極小の亜細胞系膜結合型小胞である。元の細胞を模する膜や細胞タンパク質、DNA、そしてRNA(mRNAやmiRNA含む)を保有する。今、細胞間における情報のやり取りにエクソソームが活用出来るのではないか、と示唆されているのだ。免疫システムを抑制して血管生成を活性化する分子をガン細胞から伝達することによって、エクソソームはガンを進行させることが分かっている。
ブレイクフィールド博士によると、細胞外RNA(EC RNA)にはリボ核タンパク質などを含む様々な細胞外小胞がある。細胞外にあるRNAの殆どは非翻訳の小さな(200塩基以下)のもので、「単独であることはない」とブレイクフィールド博士は言う。タンパク質と一緒である場合や、細胞外安定性を高める小胞内で発見されることが多い。
次に、ガビン・ライト博士(Wellcome Trust Sanger Institute社)によるCARIS発見の講義が行われた。ライト博士が発表したのは、1つ以上の精子によって卵子膜のブロックを多精受精可能にするプロセスを促す2種のタンパク質の発見についてであった。精子のタンパク質はイズモ1(縁結びの神様、出雲大社より命名)、卵子のタンパク質は最初葉酸レセプター4(Folr4)と名付けられたが、実際には葉酸と結合することが無いため、その後Junoに名前を代えられた。Sanger Institute社チームによる研究が行われる以前に同定されていた卵子受精レセプター・リガンドの対などなかったのだから驚きだ。
膵臓ガン細胞から作成されたエキソソームは唾液腺まで運ばれる、と立証したのはULCA歯学科教授、歯学博士、医学博士、そしてULCA頭首ガン研究センター代表のデイビット・ウォング博士である。唾液腺でエキソソームは吸収され、小腸に届き、パイエル板を含む免疫システムと共に働くと考えられている。免疫反応を抑制し、膵臓腫瘍の生長を促進するのである。また、唾液腺から作成されたエキソソームは様々な疾患のバイオマーカーとして使用出来るのではないかとウォング博士は述べた。
ジョン・ホプキンズ大学医学部准教授のフロリン・セラルー博士によって発表されるはずであった本プレゼンテーションは、諸事情によりASEMV代表のゴールド博士によって発表された。トピックは小胞を介した胆管癌(CCA)の抑制である。CCAは肝臓ガンの種類では2番目に多く、生存率も数ヶ月と芳しくない。
PhD)が発表した研究は エクソソーム を心筋梗塞(MI)後の治療に使用するというものであった。Cardiosohere由来細胞(CDC)のエクソソームがMI後の瘢痕化を抑え、また心臓組織の再建に役立つというのだ。MI後に起る瘢痕化は消えることがなく、一度失われた組織は二度と戻らないのが心臓学の常識である、と彼は述べた。
しかしCDCエクソソームを活用 すれば、この常識を覆せるかもしれない。米国では年間1.1億人にも及ぶMI患者を助けることが可能になるかもしれないのである。マルバン博士はCDC由来エクソソームを直ちに臨床実験の場に用いることへの意欲を示した。これらのエクソソームは硬皮症や筋萎縮性側索硬化症(ALS)などにも応用出来るはずである、と博士は言う。
スタンフォード大学医学部博士研究員、金田正光博士(PhD)は、エキソソームとMVは構造も機能も異なるものであることを発表した。この結果が確証され、認められれば、現時点ではまだ謎の多い本問題に光を指すこととなるであろう。金田博士はまず、エキソソームのサイズは40nmから300nmであることに対し、MVのサイズは90nmから600nmであることを指摘した。
ネブラスカ・リンコーン大学分子栄養学教授、イェナス・ゼンプレーニ博士(PhD)は、牛のmiRNAがヒトおよびマウスの遺伝子発現に影響を及ぼす事について討論した。健康な大人が栄養的に適切な牛乳を飲み、食後の濃度を時間に対したグラフにして比較したのである。
ワシントン州立大学科学部大学院生ブランドン・クック氏は、 エクソソーム の取り込みのためにはシンプルかつ直接的でグローバルな方法が必要であることを強調した。これは確かに、全ミーティングを通して言われてきたことである。
日曜日の本ミーティング最後のプレゼンター、レオノーラ・バラヤ博士(PhD)は、サンドラ・ブレイクフィールド研究所神経科学科神経プログラム部准研究員、そしてマサチューセッツ総合病院およびハーバート医科大学でPhDを遂行している。博士もまた、液体バイオプシーの偉大なる可能性について触れた。様々な疾患における状態を、最低限に侵襲的な方法で特性分析可能になるからだ。
三橋マサト博士はカリフォルニア州アールバイン、NanoSomiXのチーフ研究員で、元日立化学研究所の主幹研究員(カリフォルニア州ロサンゼルス)である。彼は、炎症性胃腸炎のクローン病と潰瘍性大腸炎が如何に非侵襲的なバイオマーカーを必要としているかを力説した。三橋博士のグループは、炎症発症中である患者の腸管腔内EVを、健康体コントロールのそれと比較し、遺伝子発現上の違いの有無を調べた。
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Edited by Michael D. O'Neill
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