多種多様な細胞外RNA


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ブレイクフィールド博士によると、細胞外RNA(EC RNA)にはリボ核タンパク質などを含む様々な細胞外小胞がある。細胞外にあるRNAの殆どは非翻訳の小さな(200塩基以下)のもので、「単独であることはない」とブレイクフィールド博士は言う。タンパク質と一緒である場合や、細胞外安定性を高める小胞内で発見されることが多い。   細胞外にある非翻訳RNAはマイクロRNA(miRNA)、低分子干渉(siRNA)、小核小体(snoRNA)、長非翻訳 (nc) RNA、piwi結合RNA(piRNA)、リボスイッチ、そしてレトロトランスポゾンを含む。EC RNA中にも少量の機能性mRNAは存在するが、「フラグメントは山ほどある」と彼女は言う。博士は、EVが細胞内コミュニケーションに深く関係していると考えるが、これを立証することは現時点では難しいという。博士の研究所ではグリオブラストーマの研究を主とし、最近のマウス実験ではグリオブラストーマ細胞から作成されたエキソソームで多量のmiRNAとmiR−21を含むものはマイクログリア細胞に取り込まれ、細胞活性化とターゲットであるc–Myc RNAのレベルまでの抑制をすることが観察された。ブレイクフィールド博士はEC RNAを単離し精製する方法を一律化する重要性を強調し、サイズや濃度をマーカーとして使用することは好ましくないと述べた。

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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