もう頻繁な注射は不要?数ヶ月~数年持続する「自己集合型」注射剤の可能性

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注射の回数が減り、針も細くなる――そんな夢のような薬物投与法が、もうすぐ現実になるかもしれません。マサチューセッツ工科大学(MIT)のエンジニアたちが、薬の小さな結晶を注射することで、皮下で薬剤が長期間安定して放出される「薬剤貯蔵庫(デポ)」を作り出す新しい技術を開発しました。これにより、避妊薬やヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症などの治療薬を、より少ない苦痛で、数ヶ月から数年にわたって届けられるようになるかもしれません。このアプローチは、より細い針とより少ない注射回数で、避妊薬やヒト免疫不全ウイルス感染症などの疾患治療薬の長期的な投与に新たな選択肢をもたらす可能性があります。 MITのエンジニアたちは、特定の薬剤をより少ない痛みで高用量投与する新しい方法を考案しました。それは、薬剤を微小な結晶の懸濁液として注射するというものです。皮下に注入されると、結晶は集合して数ヶ月から数年間持続する可能性のある薬剤の「デポ剤」を形成し、頻繁な薬剤注射の必要性をなくします。このアプローチは、長期作用型の避妊薬や、長期間にわたって投与する必要がある他の薬剤の送達に有用である可能性があります。薬剤は注射前に懸濁液中に分散されているため、患者にとってより許容しやすい細い針を通して投与することができます。 「私たちは、細い針を通して、非常によく制御された持続的な送達が、おそらく数ヶ月、さらには数年間可能であることを示しました」と、MITの機械工学准教授であり、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(BWH: Brigham and Women’s Hospital)の消化器専門医、ブロード研究所のアソシエイトメンバーであり、この研究のシニアオーサーであるジョバンニ・トラバーソ博士(Giovanni Traverso, PhD)は述べています。トラバーソ博士は、ジョンズ・ホプキンス大学のバー
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