網膜色素変性症の治療に光—新規低分子化合物が視力喪失を抑制

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研究者らは、コンピューターによるスクリーニング手法を用いて、遺伝性眼疾患の患者の視力喪失を防ぐ可能性のある2種類の化合物を特定しました。2つの新規化合物が網膜色素変性症(retinitis pigmentosa, RP)の治療に有望であることが明らかになりました。網膜色素変性症は、遺伝性の眼疾患の一群であり、進行性の失明を引き起こします。この研究は、2025年1月14日にオープンアクセスジャーナル『PLOS Biology』に掲載され、米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学(Case Western Reserve University)のベアタ・ヤストシェブスカ(Beata Jastrzebska)氏らの研究チームによって発表されました。論文のタイトルは、「Discovery of Non-Retinoid Compounds That Suppress the Pathogenic Effects of Misfolded Rhodopsin in a Mouse Model of Retinitis Pigmentosa(網膜色素変性症モデルマウスにおいて、異常折りたたみロドプシンの病原性を抑制する非レチノイド化合物の発見)」です。 網膜色素変性症では、ロドプシン(rhodopsin)と呼ばれる網膜のタンパク質が遺伝子変異によって誤った折りたたみ(ミスフォールディング)を起こし、網膜細胞の死滅を引き起こします。その結果、進行性の視力喪失が生じます。この疾患は、米国だけでも約10万人が罹患していると推定されており、ロドプシンの適切な折りたたみを促す低分子化合物の開発が急務とされています。 現在、実験的な治療法としては、レチノイド化合物(retinoid compounds)—合成ビタミンA誘導体—が使用されていますが、光に対する感受性や毒性といった問題があり、さま
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