感染症の炎症反応からメタボリックシンドロームの人を保護できるかもしれない2種類のペプチドが開発された
サイエンス出版部 発行書籍
バンダービルト大学医療センター(VUMC)の研究者らが開発した細胞貫通ペプチドは、細菌やウイルスの感染によって生じ、しばしば致命的となる敗血症性ショックを動物モデルで予防することができたことが報告された。この研究成果は、2021年6月7日にScientific Reports誌のオンライン版に掲載され、COVID-19を含む微生物感染に対する制御不能な炎症反応による重篤な合併症や死亡のリスクが最も高い患者を保護する方法につなる可能性がある。 このオープンアクセスの論文は、「致死性微生物炎症に対する高脂血症の過敏性と核輸送シャトルの選択的標的化によるその回復(Hyperlipidemic Hypersensitivity to Lethal Microbial Inflammation and Its Reversal by Selective Targeting of Nuclear Transport Shuttles)」と題されている。 本論文の責任著者であり、バンダービルト大学の分子生理学・生物物理学の教授及びナッシュビル退役軍人局(VA)医療センターの健康研究員でもある Jacek Hawiger医学博士は、「生命を脅かす微生物による炎症は、米国および世界で何百万人もの人々を悩ませているメタボリックシンドロームの患者では、より深刻になる」「我々は、炎症の司令塔である細胞核への経路を探っている」と述べている。 細菌に感染すると、転写因子が免疫細胞や血管細胞の核に運ばれ、そこで遺伝子発現が再プログラムされて、感染に対抗する炎症分子の産生が促進される。しかし、この炎症反応は、放っておくと山火事のように小さな血管を傷つけ、多臓器不全や死に至ることがある。 メタボリックシンドロームの特徴である肥満や高血糖(糖尿病)、中性脂肪、コレステロールの値が高い(高脂血症)
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