脳内エピジェネティクスの大規模メタ解析で認知症に新たに関連する84遺伝子を特定
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この種の研究としては最大規模の研究で、新たに認知症に関連する84の遺伝子を発見するなど、認知症において遺伝子がどのように制御されているかについて新たな知見が得られた。エクセター大学の研究者を中心とする国際共同研究チームは、6つの異なる研究で得られた1,400人以上のデータを組み合わせて解析した。この研究成果は2021年6月10日にNature Communications誌のオンライン版に掲載された。 このオープンアクセス論文は、「アルツハイマー病におけるエピゲノムワイド関連研究のメタアナリシスにより、大脳皮質全体での新規のメチル化差異遺伝子が明らかになる(A Meta-Analysis of Epigenome-Wide Association Studies in Alzheimer's Disease Highlights Novel Differentially Methylated Loci Across Cortex)」と題されている。 これらの研究は、アルツハイマー病で亡くなった人の脳サンプルを用いて分析された。アルツハイマー病協会が資金を提供し、医学研究評議会(MRC)と米国国立衛生研究所(NIH)が支援するこのプロジェクトでは、ゲノム上の約50万箇所のDNAメチル化と呼ばれるエピジェネティックな痕跡を調べた。エピジェネティックなプロセスは、遺伝子のスイッチのオン・オフをコントロールするもので、人体を構成するさまざまな細胞タイプや組織において、必要に応じて遺伝子の挙動が異なることを意味する。重要なことは、エピジェネティックなプロセスは、遺伝子とは異なり、環境要因によって影響を受ける可能性があるということだ。そのため、これらのプロセスは可逆的であり、新しい治療法につながる可能性がある。 今回の研究では、脳のさまざまな領域で、ゲノム全体のエピジェネテ
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