メイヨークリニック、がんをスイッチ・オフする遺伝情報を発見

メイヨークリニック、がんをスイッチ・オフする遺伝情報を発見

サイエンス出版部 発行書籍

がん研究者の夢は、いつかがん細胞をもとの正常細胞に戻す方法を見つける日が来ることだ。メイヨークリニック・フロリダキャンパス研究チームが、がん細胞を正常細胞にリプログラムする可能性を持つ方法を発見した。大発見と評価される可能性もあるこの研究の成果は、2015年8月24日付Nature Cell Biology誌オンライン版に掲載されており、主任研究員を務めたメイヨークリニック・フロリダキャンパスのChair of the Department of Cancer BiologyのPanos Anastasiadis, Ph.D.は、「がん細胞を消すコード、ソフトウエアを備えた予想外の生物学的新発見」と形容しており、論文は「Distinct E-Cadherin-Based Complexes Regulate Cell Behaviour through miRNA Processing or Src and p120-Catenin Activity (Eカドヘリン・ベースの特定の複合体が、miRNAプロセシングやSrcとp120カテニンの活性によって細胞の挙動を調節)」と題されている。   このコードは、細胞同士をつなぎ合わせる接着剤の役割を果たす接着タンパク質という物質が、microRNA (miRNA) 分子の生成に主要な役割を果たすマイクロプロセッサーと相互作用することが発見されたことから解明された。このmiRNAは、遺伝子グループの発現を同時に調節することで細胞プログラム全体を統合している。研究チームは、正常細胞が互いに接触した時には特定のmiRNAサブセットが細胞成長を促進する遺伝子を抑制することを突き止めた。ところが、がん細胞で接着が妨げられると、このmiRNAの調節異常が起き、細胞が際限なく増殖し始める。ラボでの実験では、がん細胞中のmiRNA量を正常に

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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