新CRISPR技術はエピジェネティックな継承を比類なく制御することができ、特定の遺伝性疾患の治療に大きな可能性を持っている
サイエンス出版部 発行書籍
カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)とホワイトヘッド研究所の研究者らはCRISPRの基本的な構造を修正して、ゲノムを超えて、エピゲノム(DNAに引っかかり、遺伝子のスイッチをいつどこで入れるかを制御するタンパク質や小分子)にまでその範囲を広げる方法を見つけ出した。2021年4月9日付のCell誌に掲載された論文で、「CRISPRoff」と呼ばれる新しいCRISPRベースのツールを紹介している。このツールを使えば、遺伝コードに一度も手を加えることなく、ヒト細胞内のほとんどすべての遺伝子のスイッチを切ることができる。エピゲノムは、ウイルス感染から癌まで、多くの疾患で中心的な役割を果たしているため、CRISPRoff技術は強力なエピジェネティック治療法につながる可能性がある。 CRISPRoffは、ゲノムに不要な変化を与える可能性があるDNAの編集を伴わないため、従来のCRISPR治療薬に比べて安全性が高いと考えられている。 UCSFのヘレン・ディラー・ファミリー総合癌センターの教授で、今回の論文の共同執筆者であるLuke Gilbert 博士は、「遺伝子治療や細胞治療は未来の医療だが、ゲノムを恒久的に変化させることには潜在的な安全性の問題があり、そのため我々はCRISPRを使って病気を治療する別の方法を考え出そうとしている」と述べている。このCell誌の論文は「CRISPRを用いたエピゲノム編集によるゲノムワイドなプログラム可能な転写メモリー(Genome-Wide Programmable Transcriptional Memory by CRISPR-Based Epigenome Editing)」と題されている。従来のCRISPRは、遺伝子編集ツールとして有効な2つの分子ハードウェアを備えている。1つはDNAを切り取る酵素で、これによりCRISP
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