RNAとDNA鎖が合わさったレトロンの謎が解き明かされた。将来CRISPRと組み合わせたゲノム編集ツールになるかもしれない。
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半分がRNAで半分が一本鎖DNAであるレトロン(画像)と呼ばれる独特なハイブリッド構造は、多くの種類の細菌に見られる。 約35年前の発見以来、研究者は実験室でDNAの一本鎖を生成するためにレトロンを使用する方法を学んだが、細菌におけるレトロンの機能が何であるかを誰も知らなかった。2020年11月5日に Cell のオンラインで公開された論文で、ワイツマン科学研究所(イスラエル)のチームは、長年の謎を解く報告をしている。 この論文は「アンチファージ防御におけるバクテリアのレトロンの機能(Bacterial Retrons Function in Anti-Phage Defense.)」と題されている。 レトロンは、ウイルスに感染したときに細菌コロニーの生存を保証する免疫システムの番人だ。 細菌がウイルス感染から身を守るために使用する新しい戦略(植物の免疫システムで採用されているものと驚くほど似ている)を明らかにすることに加え、将来、ゲノム編集ツールキットに追加されるかもしれない多くの新しいレトロンを明らかにした。ワイツマン科学研究所微生物ゲノミクス研究室 のRotem Sorek教授の下で実施されたこの研究は、Sorek ラボのAdi Millman博士、Aude Bernheim博士そしてAvigail Stokar-Avihail氏が主導した。Sorek教授と彼のチームは、レトロンの謎を解き明かそうとはせず、細菌の免疫システムの新しい要素、特に細菌がウイルス感染をかわすのを助ける要素を探した。彼らの探索は、バクテリアの免疫系遺伝子がいわゆる「ディフェンスアイランド」内のゲノムに集まっている傾向があるという最近の発見によって容易になった。 研究チームがディフェンスアイランド内のレトロンのユニークな特徴を発見したことで、さらに調査することが決まった。 彼らの最初の研
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