減数分裂の時に、染色体はどうやって相方を見つけるのか?
サイエンス出版部 発行書籍
1世紀以上の研究を経ても、未だ減数分裂によって生物体が繁殖するメカニズムはミステリーのままであり、細胞分裂の過程においても、父系と母系独自の遺伝的多様性を司る特異的な位置を占めている。ミズーリー州カンサス市ストワーズ医学研究所の研究者たちは、減数分裂の初期に重要なメカニズムが動いている事に注目している。この研究はCurrent Biology誌2011年10月27日号のオンライン版に発表され、シナプトネマ構造(SC)に含まれるセントロメアと呼ばれる重要な染色体領域の役割が、明らかにされている。「今回の成果と、減数分裂に関する他のメカニズムを理解する事は大変重要です。 それは減数分裂が生物の正常な繁殖に大変重要な位置を占めており、もし減数分裂がうまく行かなければ、悲惨な結末を見る事になるのです。減数分裂が不首尾に終われば、自然流産の最たる要因となり、またダウン症のような出生異常を引き起こします。」とストワーズ医学研究所のプロジェクトを率いるスコット・ハーレイ博士は語る。 減数分裂とは、それぞれの染色体数の半分を正確に卵細胞と精細胞に振り分ける事によって、母方と父方それぞれの個体の細胞に由来する染色体数を半分に減らすことである。これによって適切な数の染色体が親から子へと受け継がれる。そして染色体は対になっておりヒトでは23対を成し、減数分裂する前に適切に揃っていなければならない。「父方の第1染色体は母方の第1染色体と対になれねばならず、第2染色体、そしてそれ以下も同じようにマッチングせねばなりません。本当に不思議な事ですが、一切のエラーは許されません。減数分裂においては最初のペアリングが極めて重要です。そこを間違うと、残りは全部間違ってしまうのです」とハーレイ博士は説明する。それは丁度ショッピングモールで知り合いを見つけるようなもので、着ている服やどの場所によく立ち寄
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