ゴリラのゲノムシーケンスが明らかに
サイエンス出版部 発行書籍
大型類人猿のものでは最後となる、ゴリラのゲノム配列がデコードされ、2012年3月7日付けのNature誌オンライン版に掲載された。今まで、人間に最も近い動物はチンパンジーであると確信されていた。しかし、本研究チームがデコードした結果、ヒトゲノムにより近いのはゴリラのゲノムであることが明らかになった。大型類人猿の4種(ヒト、チンパンジー、ゴリラ、そしてオランウータン)全てのゲノムを比較することが可能になったのは、今回が初めてある。本研究は、ヒトの起源についてユニークな見方を提供すると同時に、ヒトの進化および生物学の研究、またゴリラの生物学および保全のための重要なリソースになる。 「我々の祖先が、我々に最も近い生物と分岐した点を明らかにするためには、ゴリラのゲノムが重要なのです。また我々ヒトと、霊長類最大のゴリラの遺伝子の類似点や相違点を探ることが、本研究により可能になりました。」と、責任著者、ウェルカム・トラスト・サンガー研究所のアリウィン・スカリー博士は語る。「我々はニシローランドゴリラの雌、カミラのDNAを使用してゴリラのゲノム配列を組み立て、他の大型類人猿のゲノムと比較しました。また、ゴリラの種間遺伝子差異を探るため、他のゴリラからもDNAシーケンスをサンプリングしました。」と、スカリー博士は説明を続ける。研究チームは進化過程における重要な遺伝的変化を見つけるため、ヒト、チンパンジー、そしてゴリラから11,000以上もの遺伝子を調べた。 ヒトとチンパンジーは遺伝子ゲノムの大部分を介してお互いに最も近いが、そうではない点も複数発見された。ヒトゲノムの15%はチンパンジーよりもゴリラに近く、チンパンジーのゲノムの15%はヒトよりもゴリラに近い。3種全てにおいて知覚、聴覚、そして脳の発達に関する遺伝子が加速進化を示しており、特に人間とゴリラでこれが著しく見られた。「
イオン対試薬用ソルナックチューブ LC/MS用オンライン脱塩チューブ
microPAC ナノLC キャピラリーLC用カラム
ヒト・マウス・ラットのモノクローナル抗体精製に便利な磁気ビーズ Ab-Capcher Mag
同じカテゴリーの記事
Life Science News from Around the Globe
Edited by Michael D. O'Neill
バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill