好中球エラスターゼが癌細胞を選択的に死滅させ、腫瘍の発生を抑制することを発見。
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2021年6月10日発行のCell誌に掲載された研究論文によると、体内の免疫系が宿主の細胞を傷つけることなく、癌細胞を排除することができるという驚くべき新しいメカニズムが明らかになった。この発見は、癌細胞に選択的に作用し、正常な細胞や組織には無害であるように設計されたファースト・イン・クラスの医薬品を開発する可能性を秘めている。この発見が成功すれば、適切な薬剤を適切な量、適切なタイミングで投与することができるようになり、精密医療の実践を向上させることができるだろう。この論文は「好中球エラスターゼが癌細胞を選択的に死滅させ、腫瘍形成を抑制する(Neutrophil Elastase Selectively Kills Cancer Cells and Attenuates Tumorigenesis)」と題されている。(画像は好中球) 私たちの免疫系は、健康を維持しながら病気を退治するために重要な役割を果たしている。例えば、免疫系は、細菌、真菌、原虫など、さまざまな感染性病原体を認識して攻撃する能力を持っている。シカゴ大学医学部総合癌センターの研究者たちは、免疫系が癌に対して同様の反応を起こすことができるかどうか、またどのようにして反応を起こすのかについて興味を持っていた。 このような発見は、癌の弱点(アキレス腱)を明らかにし、望ましくない副作用の少ない、より効果的な新しい治療法の開発を可能にする。 その有力な手がかりとなるのが、白血球の一種である多形核好中球(PMN)である。PMNは、免疫系が発する化学的シグナルに反応して、体内の必要な部位に移動する。しかし、PMNが癌細胞を死滅させる正確なメカニズムは完全には解明されていない。 今回の新たな研究により、シカゴ大学の研究チームは、好中球エラスターゼ(ELANE)が、ヒトの好中球から放出され、癌細胞に特異的に細胞
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