ACE2を提示した細胞外小胞が、侵入するSARS-CoV-2に高効率でデコイとして機能する可能性が報告された
サイエンス出版部 発行書籍
2020年7月8日にオンラインでプレプリントポータルbioRxivに掲載された査読されていないプレプリント論文で、フランスのパリのキュリー研究所の研究者らは、SARS-CoV-2ウイルスのSスパイクタンパク質が結合する表面受容体ACE2(アンギオテンシン変換酵素2)を持つ細胞外小胞( extracellular vesicles )が、侵入するウイルスにデコイとして機能する可能性があることを報告した。 この細胞外小胞は、in vitroでSARS-Co-V2 Sタンパク質偽型レンチウイルスによるACE2保有細胞の感染を効果的に防止した。 bioRxivポータルのオープンアクセス論文は、「ACE2を含む細胞外小胞がSARS-Cov-2スパイクタンパク質を含むウイルスによる感染を効率的に防ぐ(Extracellular Vesicles Containing ACE2 Efficiently Prevent Infection by SARS-Cov-2 Spike Protein-Containing Virus)」と題されている。 著者は、SARS-CoV-2の細胞への侵入がウイルスSタンパク質のホスト細胞表面受容体ACE2への結合と、それに続く膜融合とウイルス性を可能にするホスト細胞TMPRRS2(膜貫通プロテアーゼ、セリン2)によるプライミングによって COVID-19 で仲介されることに注目した。 彼らは、感染性の低下は細胞外小胞のACE2のレベルと正の相関があると述べている。この感染性の低下は、可溶性ACE2で達成されるよりも500倍から1500倍効率的であり、TMPRRS2を細胞外小胞表面に含めることでさらに強化されるという。彼らは、ACE2-細胞外小胞がSARS-CoV-2感染だけでなく、宿主細胞の侵入にACE2を使用する他のコロナウイルスによる感染もブロッ
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