脳卒中による神経系の損傷の修復を促進する新薬が開発中。脳卒中治療のパラダイムが変わる可能性。
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シンシナティ大学の科学者と共同研究者による画期的な新研究で、新薬が脳卒中による損傷の修復を助ける可能性があることが示された。シンシナティ大学とケース・ウェスタン・リザーブ大学の研究者らは、2022年7月26日、前臨床研究をCell Reports誌に発表した。この論文は「CSPG受容体PTPσの阻害は、新生神経芽細胞の移動、軸索萌芽を促進し、脳卒中からの回復を促す。(Inhibition of CSPG Receptor PTPσ Promotes Migration of Newly Born Neuroblasts, Axonal Sprouting, and Recovery from Stroke.)」と題されている。現在、脳卒中による損傷を修復するFDA承認の薬剤は無い。この研究では、NVG-291-Rという薬剤が、重症虚血性脳卒中の動物モデルにおいて、神経系の修復と大幅な機能回復を可能にすることを発見した。また、この薬剤の分子標的を遺伝的に欠失させると、神経幹細胞にも同様の効果が見られるという。 カリフォルニア大学医学部分子遺伝学・生化学科の准教授で、この研究の筆頭著者であるアグネス(ユー)・ルオ博士(写真)は、「運動機能、感覚機能、空間学習、記憶の著しい改善を示すデータに非常に興奮している」と述べている。 ルオ博士は、初期の結果が臨床の場に反映されれば、この薬は「実質的なブレークスルー」になると述べている。この薬がヒトの虚血性脳卒中の損傷を修復するのにも有効であるかどうかを判断するには、さらなる研究と独立したグループによる結果の検証が必要だろう。また、NVG-291-Rが出血性脳卒中による障害を、動物モデルおよびヒトの患者の両方で効果的に修復するかどうかを調べるために、さらなる研究が必要とされる。 「現在研究されているほとんどの治療法は、主に脳卒中の初期障害を
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