創傷治療治験中のペプチド変異体が、心臓発作の『バイスタンダー効果』による損傷を防御する可能性。研究グループはエキソソームによる防御ペプチドの送達を検討中。

2019
9月 18
(水)
10:00
創薬研究のバイオニュース

創傷治療治験中のペプチド変異体が、心臓発作の『バイスタンダー効果』による損傷を防御する可能性。研究グループはエキソソームによる防御ペプチドの送達を検討中。

健康な心筋組織を保護することで損傷を減らす心臓発作の直後に服用できる薬があると想像して欲しい。 心臓発作が起きた場合、心臓の専門医は、「時は筋肉なり」と言うと、バージニア工科大学カリリオン心臓医療センター・フラリン生物医学研究所のディレクターであるRobert Gourdie博士(写真)は語った。

血流によって酸素が供給されないと、心臓細胞はすぐに死ぬ。 しかし、心臓発作は血液と酸素を心臓細胞の隔離された部分だけしか減らすことができず低酸素性虚血性傷害を引き起こすが、死にかけている細胞は隣の細胞に信号を送る。

「問題は、死にかけている組織の領域は隔離されていないことだ。損傷した心臓細胞は健康な細胞に信号を送り始め、損傷はさらに大きくなる。」
そうバージニア工科大学のGourdie博士(心臓再生医学研究、生物医学工学および機械学科の教授)は述べた。

科学者は、この損傷信号が近くの健康な組織に広がることを「バイスタンダー効果」と呼ぶ。
しかし、もし近くの心筋細胞が無傷のまま、低酸素性虚血性損傷によって直接影響を受けた細胞グループの損傷を局所化して維持する方法があったらどうだろうか?

アメリカ心臓学会誌に2019年8月19日にオンラインで公開された研究では、Gourdie博士が率いる研究者チームによって開発された新しい分子が、心臓発作中およびその後でも心臓組織の維持に役立つことが明らかにされた。
オープンアクセス論文は、「αカルボキシル末端1ペプチドとコネキシン43カルボキシル末端との相互作用は、虚血再灌流傷害後の左心室機能を維持する。(Interaction of α Carboxyl Terminus 1 Peptide with the Connexin 43 Carboxyl Terminus Preserves Left Ventricular Function After Ischemia‐Reperfusion Injury)」と題されている。

10年程前、Gourdie博士は、研究室のポスドク博士であるGautam Ghatnekar博士と共同で、有望な発見に遭遇した。 Gourdie博士のチームは、バイスタンダー効果の重要な側面の制御に関与する細胞膜チャネルの活性を標的とする化合物を発見した。
しかし、alphaCT1と呼ばれるこの化合物は、特に皮膚創傷治癒に関して、予期せぬ有益な効果ももたらした。

 

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