ニパウィルス感染を防ぐ新たなワクチン
サイエンス出版部 発行書籍
1998年に東南アジアの豚や養豚農家の間で感染し大流行したニパウィルスに対するワクチンが、サルによる前臨床テストまで開発が進んでいる。この開発は、同じワクチンで猫をニパウィルスから、そして馬やフェレットを近種のヘンドラウィルスから守る事が出来る事を発見した研究チームによって進められている。 本研究は2012年8月8日付けのScience Translational Medicine誌に掲載された。ニパウィルスは75%、そしてヘンドラウィルスは60%と、両ウィルスとも高い死亡率を持っている。これらのウィルスによる感染は、肺と脳をターゲットにし、過去10年間で定期的に大流行している。ニパウィルスの流行はマレーシア、シンガポール、バングラデシュ、そしてインドで発生している。ヘンドラ感染は1994年、オーストラリアにおいて馬やヒトに流行した限りで、他では見られていない。 オオコウモリと呼ばれる特定のフルーツコウモリがウィルスを広める。これまでの所、唯一人から人へと感染することが判明しているのはニパウィルスだけである。研究チームは、ヘンドラウィルスの表面タンパク質であるG糖タンパクに着目して今回のワクチンを開発した。このG糖タンパクは、保護宿主免疫応答を誘発する既知のタンパク質である。本研究では、ニパウィルス病のアフリカミドリザルモデルを使用し、3つの異なる投与量をアジュバントと組み合わせたテストが行なわれた。ワクチン接種した9体の動物は全て、最初のワクチン接種から42日後に与えられた致死量のニパウィルスチャレンジテストから生還した。本ワクチンは、軍人保健科学大学(USU)のクリストファー・ブローダー(Ph.D.)と同大学卒業生で現在はポストン大学院生のキャサリン・ポッサート(Ph.D.)によって開発された。アフリカミドリザルにおける研究は、ロッキーマウンテン研究所および国
医学系国際学会における英語ポスター発表をサポートします 。
イオン対試薬用ソルナックチューブ LC/MS用オンライン脱塩チューブ
CovalX コンフォメーショナルエピトープマッピング受託解析サービス
4600万以上の化合物から検索して購入/オリジナルライブラリーの構築に:AMBINTER 化合物データベース
アプタマーでバイオセンサー開発:抗体と比較し多くのメリット - Novaptech
同じカテゴリーの記事
Life Science News from Around the Globe
Edited by Michael D. O'Neill
バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill