ISEV2020バーチャル年次総会の注目の要旨に、Ral-GTPaseがどのようにエクソソームの生合成と臓器向性を制御し転移を促進するかに焦点を当てた発表が選ばれた。

ISEV2020バーチャル年次総会の注目の要旨に、Ral-GTPaseがどのようにエクソソームの生合成と臓器向性を制御し転移を促進するかに焦点を当てた発表が選ばれた。

サイエンス出版部 発行書籍

7月20〜22日に開催されたISEV2020仮想年次総会(International Society for Extracellular Vesicles)で、フランス・ストラスブール大学のJacky Goetz博士の腫瘍メカニクスラボに所属するShima Ghoroghi氏(写真)は、「Ral-GTPaseは、 エクソソーム の生合成と臓器向性を制御することにより転移を促進する(Ral-GTPases Promote Metastasis by Controlling Biogenesis and Organotropism of Exosomes.)」と題された要旨FA01を発表した。Ghoroghi氏は、2016年にGoetz博士のグループに博士課程の学生として加わり、エクソソームのスペシャリストであるVincent Hyenne博士の指導下で、転移中の腫瘍細胞によるエクソソームの分泌におけるRal-GTPaseの役割を研究した。 彼女の紹介の中で、エクソソームはエンドソーム起源の小さな小胞であり、RNA、脂質、タンパク質を含むさまざまな生体分子で構成されており、これらは遠くの細胞に取り込まれて機能的なメッセージを届けることができると述べた。 多くの研究は、エクソソームが腫瘍細胞とその微小環境との間のコミュニケーションを媒介することにより、腫瘍の進行において主要な役割を果たすことを示している。 Ghoroghi氏のプロジェクトの主な目標は、Ral-GTPaseによって影響を受けるエクソソーム分泌のメカニズムを分析し、転移におけるこれらのエクソソームの重要性を理解することだ。 彼女の博士課程の研究中に、Ral-GTPaseが、エクソソーム分泌のメカニズムを、転移前のニッチを広め、誘導する能力に結びつける中心的な分子であることを発見した。彼女は、エクソソーム分泌

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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