小児呼吸器感染症の原因となるパラインフルエンザウイルス(HPIV3)をブロックするペプチドの開発にウィスコンシン大学とコロンビア大学の研究者が成功
サイエンス出版部 発行書籍
ウィスコンシン大学及びコロンビア大学の研究者らにより、ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)の細胞への付着を防ぐことができるペプチドが工学的に開発され、げっ歯類モデルで手法の改良が行われた。HPIVは、小児呼吸器感染症の主な原因であり、クループや肺炎などの病気の30~40%を占めている。また、HPIVは、高齢者や免疫力の低下した人にも感染する。HPIVが人に感染するためには、細胞に取り付いて遺伝子を注入し、新しいウイルスを作り始めなければならない。 HPIV3は、これらのウイルスの中で最も流行している。現在、HPIV3に感染した人に対するワクチンや抗ウイルス剤は承認されていない。ウィスコンシン大学マディソン校化学部のSam Gellman博士(写真)の研究室と、コロンビア大学のAnne Moscona博士とMatteo Porotto博士の研究室が中心となって行った研究では、長年にわたるペプチド治療の研究を基に、HPIV3の付着プロセスを阻害することができるペプチドを生成した。この研究成果は、2021年4月7日、米国化学会誌Journal of the American Chemical Societyのオンライン版に掲載された。 この論文は「プロテアーゼ抵抗性ペプチドを用いたヒトパラインフルエンザウイルス呼吸器感染症の抑制効果( Engineering Protease-Resistant Peptides to Inhibit Human Parainfluenza Viral Respiratory Infection )」と題されている。 HPIVは、宿主細胞に侵入するために、3つのコークスクリューを横に並べたような特殊な融合タンパク質を使用する。Moscona-Porotto研究室が以前に行った研究では、HPIV3からこのコークスクリュータン
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