AB Sciexは、2014年8月26日付プレスリリースで、Dalton Pharma Services (Dalton) と共同研究提携し、抗体薬物複合体 (ADC) 分析能力を開発すると発表した。このコラボレーションの目的として、薬物負荷と高分子中の共役の位置を判定するための確実包括的なメソッドを開発することも含まれている。
ターゲット化した抗体ベースの治療法を市場に送り出す動きが盛んになっており、このコラボレーションもAB SCIEXがその動きをサポートすることに力を注いでいることを示している。両社の共通の目的は顧客の構想から商品化まで医薬開発の時間短縮を支援することにある。コラボレーションにより、ライフサイエンス分析テクノロジーで世界をリードするAB SCIEXにとっては、Daltonの特殊複合体合成能力を活用できるようになる。研究作業には、AB SCIEXの専門家と共同してDaltonの研究者がADCの前処理と特性化を行い、TripleTOFR 5600+システムとSelexION™テクノロジー、及び新型のTripleTOFR 6600プラットフォームでの共役分子の化学構造を決定するための標準的な分析手順を開発することなどがある。
Dalton Pharma ServicesのChemistry Manager、Dr. Tan Quachは、「抗体薬物複合体医薬開発を成功させるための重要課題は、最終的産物となる分子の構造と負荷量を理解することだ。開発初期段階で薬物を結合させる抗体の部位を決め、抗体に結合させる薬物分子の数を決めることなどが新規ADCが成功するかどうかの重要な指標になる」と述べている。AB SCIEXのVice President, LC/ MS Business、Dr. Chris Radloffは、「最近の質量分光分析法の発達は、ADC医薬開発や生体マトリックスの研究にまつわる難問に答える解決策を与えてくれている。しかし、このような分子を活用することは難しく、今回のような提携を組むことでADC開発企業は面倒な部分を単純化し、正確な結果を得ることが可能になり、究極的にはより安全でより効果的な治療法を開発することができる」と述べている」と述べている。
コラボレーションの第一段階の結果がボルティモアでのASMS 2014で発表された。両社は、ELISAよりも一貫性のある結果を得ることのできるMSテクノロジーを使った標準化分析手順を共同開発し、今後何か月かの間に技術論文を発表する予定になっている。Dalton Chemical Laboratories, Inc., o/a Dalton Pharma Servicesは、GMP契約メーカーであり、医薬品化学、ファインケミカルなどの分野のバイオテクノロジー、製薬業界向けに化学、分析、定式化などの開発のサービスを提供している。Daltonは、抗体薬物複合体 (ADCs) の開発など、体内薬剤輸送のツールとしてのカスタム複合化サービスを提供している。また、フェーズI、II、III、商品化のどの段階でも顧客企業の注文に応じて固形剤形や無菌充填などのcGMP 準拠の製造を行っている。
さらに、cGMPに準拠したモダンな施設で、無菌粉末充填、無菌結晶化などから、無菌原薬 (APIs) 製造までグラム単位からkg単位まで手がけている。さらに、薬瓶または注射器タイプの製品医薬をバッチ単位で無菌充填する業務も行っている。いずれの場合も完全認定条件で無菌充填または工程の最後に殺菌工程が入っている。その他にも、Daltonの分析化学研究室では顧客企業の依頼に応じてメソッドの開発、認定、ICH安定性プログラムなどのサービスも行っている。同社のホームページ: http://www.dalton.com
また、AB SCIEXは、科学者やラボ・アナリストが複雑な分析問題の答を見つけるために協力し、より良い世界を築く一助となっている。同社は、液体クロマトグラフィー質量分析法 (LC/MS) の分野では世界をリードしており、またその世界水準のサービスとサポートにより、基礎研究、薬物発見開発、食品・環境試験、法医・臨床研究などを専門とする世界中の大勢の科学者やラボ・アナリストにとって信頼できるパートナーになっている。
AB SCIEXは、25年を超える技術革新の歴史を持ち、日々出会う複雑な分析においても達成可能な範囲を常に新しく広げていく高信頼、高感度、直感的な解決策を求める顧客企業の日々進化するニーズに耳を傾け、また理解することで斯界に卓越する地位を築いている。詳細案内ホームページ: www.absciex.com
■原著へのリンクは英語版をご覧ください: AB Sciex and Dalton Collaborate to Develop Antibody-Drug Conjugate Analysis Capabilities
