快い夢を悪夢に、悪夢を快い夢に - ノーベル賞受賞者とMIT研究チームが記憶の情動連合反転に見事な手法 - 精神障害治療にも応用可能か
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ほとんどの記憶には何らかの情動連合が伴っている。ビーチで過ごした一週間を思い出すと楽しい気持ちになることだろうし、いじめられた経験を思い出すといやな気持ちになるはず。MITの神経学者チームの新研究で、記憶が快い感情、不快な感情とどのように結びつくかを決める脳の回路が明らかにされた。さらには、光の照射でニューロンの活動を制御するオプトジェネティクスと呼ばれるテクニックを使って脳細胞を操作し、特定の記憶と情動連合を反転させられることにも成功した。 2014年8月27日付Nature誌オンライン版に掲載されたこの研究論文は、海馬と扁桃体を接続するニューロン回路が情動と記憶の連合に重要な役割を果たしていることを明らかにした。研究チームは、「この回路をターゲットとする新薬を開発し、心的外傷後ストレス障害 (PTSD) などの障害の治療を助けることもできる」と述べている。この論文の首席著者で、MITのPicower Institute for Learning and Memory のPicower Professor of Biology and Neuroscience、RIKEN-MIT Center for Neural Circuit GeneticsのDirectorなどを兼任する利根川進博士 (写真) は、「将来、不快な記憶よりも快い記憶をより強く思い出すような方法を見つけることができるかも知れない」と述べている。 利根川博士は、多様な抗体を生成する遺伝メカニズムの発見で1987年にノーベル生理学医学賞を受賞している。またこの研究論文の筆頭著者は、MIT, Howard Hughes Medical Instituteのポスドク、Dr. Roger Redondoと、MIT, Department of BiologyのJoshua Kim院生が務めている。記憶
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