コロンビア大学主導の研究で、多くの神経変性疾患に共通項がある可能性が示唆された
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アルツハイマー病に罹患した脳を細胞の奥深くまで観察すると、怪しげなタンパク質の塊が見つかるだろう。1980年代に神経科学者がこのタンパク質のもつれを同定し始めて以来、他の脳疾患にも独自のタンパク質のもつれの特徴があることが分かってきた。コロンビア大学ズッカーマン研究所の主任研究員であるアンソニー・フィッツパトリック博士は、「これらの疾患には、それぞれ固有のタンパク質のもつれ、すなわちフィブリルがある。病気に関連するこれらのタンパク質は、独自の形状と挙動を持っている」と述べている。フィッツパトリック博士は、コロンビア大学アービング・メディカルセンターの生化学と分子生物物理学の助教授でもあり、コロンビア大学のアルツハイマー病と加齢脳に関するタウブ研究所のメンバーでもある。このフィッツパトリック博士と22人の国際共同研究者による研究は、2022年3月4日付のCell誌にオンライン掲載され、病気の脳に新しい線維が存在することを明らかにした。このオープンアクセス論文は、「多様な神経変性疾患におけるTMEM106Bのホモ型線維化( Homotypic Fibrillization of TMEM106B Across Diverse Neurodegenerative Diseases )」と題されている。 この論文の共同筆頭著者であるフィッツパトリック研究室の学部生アンドリュー・チャン氏は、「我々は、神経変性疾患の管理に何らかの影響を与えることが期待できる、驚くべき刺激的な結果を得た」と語っている。薬物研究者らは、長い間、新薬のターゲットとしてこのタンパク質を追求してきたが、これまでのところ、ほとんど期待はずれの結果しか得られていない。フィブリル関連疾患は、一般的なものと稀なものを合わせて、世界中で何百万人もの人々に影響を与えている。人口の増加や寿命の延長に伴い、その発生率は増加す
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