スリングショットスパイダーは「音を聞く」ことで瞬時に獲物を捕らえる

サイエンス出版部 発行書籍
スリングショットスパイダーは「音を聞いて」蚊を捕らえる:瞬時に発射される狩猟ネットの秘密 古代ローマの剣闘士(グラディエーター)には、網と三叉槍(トライデント)を武器に戦う「レティアリウス」と呼ばれる戦士がいました。彼らは、重装備の敵を素早く網で絡め取り、勝利を掴むことを狙いました。驚くべきことに、ある種のクモもこれと同じ戦略を用いて狩りを行います。スリングショットスパイダーは、水平に張った円形の巣の中央部分を引き下げ、円錐形の形状を作ります。このとき、クモは円錐の先端に位置し、巣を固定するために張った緊張した「アンカー糸」をつかんでいます。獲物が近づいた瞬間、このアンカー糸を解放し、巣全体を前方へと弾き飛ばすことで、獲物を粘着性のある網に絡め取るのです。 2021年、ジョージア工科大学のサード・バフマラ博士(Saad Bahmla, PhD)とアクロン大学のトッド・ブラックレッジ博士(Todd Blackledge, PhD)らの研究チームは、クモを騙してこのネットを発射させることができることを発見しました。方法は意外にもシンプルで、「指を鳴らすだけ」でした。では、スリングショットスパイダーは獲物が接触する前から何らかの方法で獲物の存在を察知し、ネットを発射しているのでしょうか? この疑問を解明するため、アクロン大学のサラ・ハン博士(Sarah Han, PhD)とブラックレッジ博士は、スリングショットスパイダーが飛来する獲物の音を「聞き分け」、適切なタイミングで網を発射しているのかを検証しました。研究結果は2024年12月4日付で『Journal of Experimental Biology』に掲載され、論文タイトルは「Directional Web Strikes Are Performed by Ray Spiders in Response to Ai
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