小鳥の歌が解き明かす「言葉の謎」:脳の音声学習回路の「配線図」を初解明

サイエンス出版部 発行書籍
UTSWの研究が、ヒトの音声発達やコミュニケーション障害の解明を目指す 鳥のさえずりと、人間の言葉。一見まったく違うように聞こえますが、実は「学習」という点で驚くほど似ています。小鳥が親の歌を真似て覚えるように、私たち人間も親から言葉を学びます。この共通点から、鳴禽類(ソングバード)の脳は、人間がどのように話せるようになるのか、そして自閉症などのコミュニケーション障害で何がうまくいかなくなるのかを理解するための、非常に有効なモデルとなります。 テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンター(UTSW)の神経科学准教授であり、ピーター・オドネル・ジュニア脳研究所の研究員でもあるトッド・ロバーツ博士(Todd Roberts, PhD)は、そのキャリアを鳴禽類の研究に捧げてきました。彼の最新の研究は学術誌『eLife』に掲載され、鳴禽類の脳の重要な領域における相互接続された回路の初の「配線図」を報告しました。これは、音声学習がどのように起こるかについての重要な洞察を提供し、研究者がヒトの音声に関するより良いモデルを開発するのに役立つ可能性があります。このオープンアクセス論文は「Synaptic Connectivity of Sensorimotor Circuits for Vocal Imitation in the Songbird(鳴禽類における音声模倣のための感覚運動回路のシナプス接続)」と題されています。 「学習による発声は、脳内の相互接続された複雑な感覚運動回路によって制御されていますが、これらの異なる感覚経路と運動経路がどのように互いに『対話』しているかの詳細は、標準的なアプローチでは解明が困難でした」と、神経科学のインストラクターであるマッシモ・トルーセル博士(Massimo Trusel, PhD)と共同で研究を率いたロバーツ博士は述べています
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