ニーマン・ピック病C型の進行を左右する神経炎症—新たなバイオマーカーTSPOの可能性

サイエンス出版部 発行書籍
研究が示す、脳の免疫システムの関与 ドイツ神経変性疾患センター(DZNE)とルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(LMU)病院の科学者らは、Science Translational Medicine 誌において、ニーマン・ピック病C型(Niemann-Pick type C: NPC)に関する新たな知見を発表しました。NPCは、認知症を伴う稀な神経変性疾患であり、小児期から発症し、30歳頃までに死に至る場合もあります。本研究は、マウスモデル、細胞培養、そして患者データを基に、脳の免疫システムによって媒介される神経炎症(neuroinflammation)がNPCの進行に重要な役割を果たしていることを強調しています。さらに、病状のモニタリングや治療効果の評価に有用なバイオマーカーとして、「TSPO」と呼ばれる分子に注目しました。TSPOは、陽電子放射断層撮影(PET)を用いて脳内で検出可能な分子です。本研究の詳細は、2024年12月4日付の Science Translational Medicine に掲載されており、論文のタイトルは「Myeloid Cell-Specific Loss of NPC1 in Mice Recapitulates Microgliosis and Neurodegeneration in Patients with Niemann-Pick Type C Disease(ミクログリアの異常と神経変性を再現するマウスモデルによるNPC1欠損の解析)」です。 認知症は高齢者だけの病気ではない 「認知症は一般的に高齢者の病気と考えられていますが、小児期に発症し、30歳前後で死に至る認知症も存在します。ニーマン・ピック病C型(NPC)がその一例です」と、DZNEミュンヘン拠点の神経科学者であるサビナ・タヒロヴィッチ博士(Sabin
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