マジックマッシュルームの成分「シロシビン」、パーキンソン病の気分障害と運動機能に驚きの効果

パーキンソン病治療に新たな光?シロシビンが心と体の症状を同時に改善 パーキンソン病は、体の動きが不自由になるだけでなく、心の健康にも大きな影響を及ぼす病気です。既存の薬では改善が難しい気分の落ち込みに、多くの患者さんが苦しんでいます。もし、マジックマッシュルームに含まれる天然成分が、その心と体の両方に希望の光をもたらすとしたら…?カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で行われた画期的な研究が、予想をはるかに超える驚きの結果を示しました。UCSFのパイロット研究で、シロシビン療法が気分、認知、運動症状に有意な改善をもたらすという、驚くべき発見がありました。 シロシビンは、特定のキノコに含まれる天然化合物で、うつ病や不安症の治療に有望視されています。カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF: UC San Francisco)の研究者たちは、運動症状に加えて消耗性の気分障害を抱え、既存の抗うつ薬や他の薬剤が効きにくいパーキンソン病患者の助けとなるかを調査したいと考えました。その結果は驚くべきものでした。このパイロット研究は、参加者が重篤な副作用や症状の悪化なしに薬剤に耐えられるかを検証するために設計されましたが、その目的を達成しただけでなく、参加者は気分、認知、運動機能において臨床的に有意な改善を経験し、その効果は薬物が体内から排出された後も数週間持続したのです。これは、神経変性疾患の患者に対してサイケデリック物質が検証された初めてのケースです。 「私たちはまだこの研究の非常に初期の段階にいますが、この最初の研究は私たちの期待をはるかに超えるものでした」と、論文の筆頭著者であり、UCSFのトランスレーショナル・サイケデリック研究プログラムの助教兼アソシエイト・ディレクターであるエレン・ブラッドリー医学博士(Ellen Bradley, MD)は述べ
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Edited by Michael D. O'Neill
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