運動は脳の老化を食い止める?心肺フィットネスが脳の萎縮を軽減する可能性

運動は脳の老化を食い止める?心肺フィットネスが脳の萎縮を軽減する可能性

サイエンス出版部 発行書籍

UTSWの研究者が心肺フィットネスと生涯にわたる脳の体積減少の抑制との関連性を発見 運動が体に良いことは誰もが知っています。では、私たちの「脳」にはどのような影響があるのでしょうか?加齢とともに脳が少しずつ萎縮していくのは、ある程度避けられないことと考えられています。しかし、もし運動がその進行を食い止める鍵だとしたらどうでしょう。 テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンター(UTSW)の研究者たちが、高いレベルの身体活動が成人の脳の損失を軽減し、長期的な認知機能の健康維持に役立つ可能性があることを報告しました。この研究は2025年2月12日に『Journal of Applied Physiology』誌に掲載されました。 このオープンアクセス論文は「Associations of Cardiorespiratory Fitness with Cerebral Cortical Thickness and Gray Matter Volume Across The Adult Lifespan(成人期を通じた心肺フィットネスと大脳皮質の厚さおよび灰白質体積との関連)」と題されています。 「加齢に伴う脳の萎縮は、アルツハイマー病および関連認知症の重要な危険因子の一つです」と、論文の責任著者であり、UTSWの神経学、生体医工学、内科学の教授、そしてピーター・オドネル・ジュニア脳研究所の研究員であるロン・チャン博士(Rong Zhang, PhD)は述べています。「この研究は、身体的なフィットネスを向上させるための活動に従事することが、ADRDのリスクを減少させる可能性を示唆しています」。 ADRDは、主に高齢者の記憶、思考プロセス、機能を損なう一連の消耗性疾患です。米国では600万人以上がADRDを患っており、米国疾病予防管理センター(CDC)は、2060年ま

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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