テロメアからテロメアまで:難病解明に挑む新世代ゲノム解析

サイエンス出版部 発行書籍
世界の人口のおよそ10人に1人が、希少遺伝性疾患の影響を受けていますが、急速に進展する遺伝子技術や検査手法にもかかわらず、約50%の患者はいまだに診断されていません。たとえ検査にアクセスできたとしても、診断がつくまでに約5年、あるいはそれ以上かかることが多く、特に患者が子どもである場合、適切な治療を始めるには遅すぎることもあります。この問題の一因は、現在の臨床検査で主に使用されている「ショートリードシーケンシング」という手法にあります。この方法では、ゲノムの一部の領域にアクセスできず、診断に必要な重要な情報が見逃される可能性があります。 カリフォルニア大学サンタクルーズ校(UC Santa Cruz, UCSC)の研究者らは、これに代わる最先端技術「ロングリードシーケンシング(long-read sequencing)」の研究を推進しており、これはより包括的な変異検出データセットを提供し、複数の専門的検査を不要にし、希少疾患の診断を効率化できる可能性があります。 2025年1月24日付で『The American Journal of Human Genetics』誌に掲載された研究論文「Advancing Long-Read Nanopore Genome Assembly and Accurate Variant Calling for Rare Disease Detection(ロングリードナノポアによるゲノムアセンブリと高精度変異検出の進展が希少疾患診断を可能にする)」では、この技術が診断率を向上させ、診断にかかる期間を数年から数日に短縮できる可能性があることが示されました。この研究は、UCSCゲノミクス研究所の中核メンバーであるベネディクト・ペイトン博士(Benedict Paten, PhD)教授、カレン・ミーガ博士(Karen Miga, Ph
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