新たな乳ガン感受性因子がエクソーム・シーケンスによって発見される
サイエンス出版部 発行書籍
XRCC2遺伝子に稀に起こる突然変異が、乳がんのリスクを高めることが判明した。2012年3月29日付けのAmerican Journal of Human Genetics誌に掲載された本研究は、乳がんの病歴をもち、なおかつ現在知られている乳がん感受性遺伝子変異を持たない家系を調べたものである。本研究はハンツマンがん研究所(HCI)研究員およびユタ大学(U of U)腫瘍医学准教授、ショーン・タブチギアンPh.D.、ユタ大学皮膚学教授およびHCI研究員、デイビッド・ゴルガーPh.D.、そしてオーストラリア、メルボルン大学病理学教授、メリッサ・サウジー教授の3人の共同主任研究者によって行われた。 「我々は、乳がんを引き起こす遺伝子突然変異のリストに新たに1つを加えました。この新たな知見によって乳がん診断が改善され、患者の生存率も増加することでしょう。 さらに、ガンには至っていなくとも、この変異を持つ人々の役にも立ちます。なぜなら自分がリスクにあることを知った上で、ガンにならない生活を心がけるか、早期発見することが可能になるからです。」と、タブチギアン博士は語る。XRCC2はさらに、化学療法における新しいターゲットを提供する。「PARP抑制剤と呼ばれる薬が、特定のDNA修復パスウエイに遺伝子変異を持つガン細胞を死滅させることが可能だと思われます。そしてXRCC2はBRCA1やBRCA2のようにこのパスウエイに入っています。そのため、XRCC2変異による乳がんの患者には、PARP抑制剤治療が効く可能性が高いのです。」と、タブチギアン博士は続ける。タブチギアン博士によると、乳がんのケースの多くは病歴のあまりない家系に起こるという。突然変異および乳ガン感受性因子における配列多様性の組み合わせによるものは、家系リスクのわずか30%である。「これまでのところ、臨床診断のほとんど
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