ハーバード大学が開発したプログラム『Codetta』が25万ゲノムの遺伝暗号を解読。大規模解析で遺伝暗号が普遍的でないことが明らかに。

ハーバード大学が開発したプログラム『Codetta』が25万ゲノムの遺伝暗号を解読。大規模解析で遺伝暗号が普遍的でないことが明らかに。

1800年代、3つの言語が刻まれた古代の岩板「ロゼッタ・ストーン」は、エジプトの象形文字を解読するのに役立った。今、あるコンピュータープログラムが、遺伝暗号に対して同様のことを行っている。「Codetta」と名付けられたこのプログラムは、あらゆる生物のゲノム配列を読み取って、その遺伝コードを吐き出すことができる。遺伝情報をタンパク質を作るための命令に変換する生物学的な鍵である。生命の木の大部分において、このコードは普遍的である。しかし、一部の生物では、遺伝情報が他の生物とは異なる命令をコードしているという例外が見つかっている。

ハーバード大学の大学院生、Kate Shulgina氏とハワード・ヒューズ・メディカル研究所の研究員、Sean Eddy博士は、これまでにない5つのコードを発見したことを、2021年11月9日付の学術誌eLifeで報告した。「Kateには、彼女の新しいコードがそのまま教科書に載ると伝えた」とEddy博士は語った。このeLife誌に掲載された論文は「25万以上のゲノムにおける代替遺伝暗号の計算機的スクリーニング(A Computational Screen for Alternative Genetic Codes in Over 250,000 Genomes)」と題されている。

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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