ハリモグラの完全ゲノム解析が明かす複雑な性染色体の進化

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ほぼギャップのないゲノム配列が明らかにする単孔類の複雑な性染色体システムの進化 複数の性染色体を持つ卵を産む哺乳類、ハリモグラのほぼ完全なゲノム配列が解読されました。この成果により、研究者らはこの種の極めて特殊な性決定システムを生み出したゲノムの再編成過程を追跡できるようになりました。オーストラリアを代表する動物の一つである短鼻ハリモグラ(Tachyglossus aculeatus)は、単孔類と呼ばれる哺乳類のグループに属しています。この単孔類にはカモノハシも含まれています。一見するとハリネズミのように見えるかもしれませんが、実は卵を産む哺乳類です。 浙江大学のグオジエ・ジャン氏(Guojie Zhang)とチョウ・チー(Qi Zhou)氏、BGIリサーチのヤン・チョウ氏(Yang Zhou)、アデレード大学のフランク・グリュツナー氏(Frank Grutzner)を中心とする国際研究チームは、短鼻ハリモグラのほぼギャップのないゲノム配列を提供しました。研究者らは、この新しいデータを用いて、単孔類に特有の複雑な性染色体構成の進化的起源を解明しました。この研究成果は、2025年1月9日にオープンサイエンスジャーナル「GigaScience」に発表されました。論文のタイトルは「Chromosome-Level Echidna Genome Illuminates Evolution of Multiple Sex Chromosome System in Monotremes(染色体レベルのハリモグラゲノムが単孔類における複数性染色体システムの進化を解明)」です。 単孔類には、他の哺乳類とは異なる独特の特徴がいくつもあります。その一つが系統樹上の位置です。単孔類は他の哺乳類から非常に早い段階で分岐しており、哺乳類の系統樹の中で最も古い枝を形成しています。このことは、
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