地球温暖化の影響にどう対処するか?200万年前の古代DNAが進化の歴史から伝えること。
サイエンス出版部 発行書籍
グリーンランド北部の氷河期の堆積物から、環境DNAの微小な断片が発見された。このDNA断片は、これまでシベリアのマンモスの骨から採取されたDNAの記録よりも100万年古いものであり、最先端の技術を使って発見された。この古代DNAは、極端な気候変動を乗り越えた200万年前の生態系をマッピングするために使用された。この研究者らは、今回の結果が現在の地球温暖化がもたらす長期的な環境破壊を予測するのに役立つと期待している。この発見は、エスケ・ウィラースレフ教授とカート H. ケアー教授が率いる科学者チームによってなされた。ウィラースレフ教授はケンブリッジ大学セントジョンズカレッジのフェローであり、コペンハーゲン大学のルンドベック財団ジオジェネティクスセンターのディレクターで、地質学の専門家であるケアー教授もここを拠点としている。 粘土や石英の中に隠れていた41個の使用可能なサンプルを発見した結果が、2022年12月7日、Nature誌に掲載された。このオープンアクセスの論文は「環境DNAが解き明かすグリーンランドの200万年前の生態系 (A 2-Million-Old Ecosystem in Greenland Uncovered By Environmental DNA)」と題されている。 ウィラースレフ教授は「100万年以上の歴史にまたがる新章がついに開かれ、我々は初めて、そこまで遡った過去の生態系のDNAを直接見ることができるようになった。DNAはすぐに劣化してしまうが、適切な環境下であれば、今では誰もが想像もつかないほど過去に遡ることができる。」と述べている。 ケアー教授は「この古代DNAサンプルは、2万年以上にわたって蓄積された堆積物の奥深くに埋もれているものが発見された。その堆積物は最終的に氷や永久凍土の中に保存され、重要なことは、200万年の間、人間に邪魔
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