新アプローチで自己免疫の起源を解明。自己免疫疾患の診断や治療法開発に道を拓く。
サイエンス出版部 発行書籍
自己免疫疾患は、人違えの結果であると考えられている。侵入してきた病原体から体を守るために武装してパトロール中の免疫細胞が、正常なヒトの細胞を感染した細胞と勘違いして、自分の健康な組織に武器を突きつけてしまうのである。しかし、ほとんどの場合、その間違いの原因である、病原体のタンパク質と危険なほど似ている正常なヒトのタンパク質の断片を見つけることは、科学者にとって困難であった。そのため、多くの自己免疫疾患に対する効果的な診断法や特異的な治療法の開発には、このパズルの欠片が妨げになっていた。しかし、その状況はようやく変わりつつある。ワシントン大学医学部(セントルイス)、スタンフォード大学医学部、オックスフォード大学の研究チームが、自己免疫を引き起こす重要なタンパク質断片と、それに反応する免疫細胞を見つける方法を開発した。 この研究成果は、2022年12月7日にNature誌に掲載され、自己免疫疾患の診断と治療に有望な道を開くものだ。この論文は、「自己免疫関連T細胞レセプターはHLA-B*27結合ペプチドを認識する(Autoimmune-Associated T Cell Receptors Recognize HLA-B*27-Bound Peptides)」と題されている。 「すべての遺伝子の中で、HLA遺伝子はヒト集団の中で最も多くのバリエーションを持っている。この論文は、ある種のHLA遺伝子変異がなぜ特定の疾患と関連しているのかを解明するための戦略を概説している。また、ヒトと微生物のタンパク質間の交差反応性が、少なくとも2つの疾患、そしておそらく他の多くの疾患において自己免疫を促進するという強力な証拠も示している。今、我々は、根本的なドライバーを理解し、患者のために利益をもたらす可能性が最も高いアプローチに焦点を当て始めている。」と、ワシントン大学のSam J. L
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