タコに4億8000万年前の性染色体、頭足類の性決定の謎を解明

サイエンス出版部 発行書籍
カリフォルニア二斑タコに発見された、約4億8000万年前から存在する性染色体 タコの新たな秘密が明らかになりました。それは「性別を決定する仕組み」です。オレゴン大学(University of Oregon:UO)の研究者らは、カリフォルニア二斑タコに性染色体を発見しました。この染色体は、おそらく約4億8000万年前、タコがオウムガイと進化的に分岐する以前から存在していたと考えられており、動物界で最も古い性染色体の一つです。この発見は、長年生物学者の間で議論されてきた「タコや他の頭足類(cephalopods:イカやオウムガイを含む海洋動物の一群)も、性別を染色体で決定しているのか?」という疑問に対する明確な答えとなります。 「頭足類はすでに非常に興味深い生き物であり、特に神経科学の分野ではまだまだ学ぶことがたくさんあります」と語るのは、UOでアンドリュー・カーン博士(Andrew Kern, PhD)の研究室に所属する博士課程の学生、ギャビー・コフィングさん(Gabby Coffing)です。 「これは、彼らに関するもう一つの興味深い発見です。非常に古い性染色体を持っているのです。」 この発見について、コフィングさん、カーン博士、そしてその研究チームは、2025年2月3日付で学術誌『Current Biology』にて発表しました。公開されたオープンアクセスの論文タイトルは「Cephalopod Sex Determination and Its Ancient Evolutionary Origin(頭足類における性決定とその古代進化的起源)」です。 ヒトを含む多くの哺乳類では、性別は主に染色体によって決定されます。しかし、「動物の性別決定の仕組みには非常に多様性があります」とカーン博士は述べています。そのため、科学者らはタコにも同様の仕組みがあるとは一概
ヒト・マウス・ラットのモノクローナル抗体精製に便利な磁気ビーズ Ab-Capcher Mag
microPAC ナノLC キャピラリーLC用カラム
イメージング質量分析 受託サービス
同じカテゴリーの記事
Life Science News from Around the Globe
Edited by Michael D. O'Neill
バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill