CRISPR技術でRNA編集の新時代へ:遺伝性疾患治療の可能性

CRISPR技術でRNA編集の新時代へ:遺伝性疾患治療の可能性

CRISPR技術がRNAにも応用できるなんて...!モンタナ州立大学の研究チームが発見した驚きのプロセスとは?

モンタナ州立大学の研究チームは今週、RNA(DNAの化学的な近縁体)がCRISPRsを用いて編集できることを示す研究を発表しました。この研究は、人間の細胞内で新しいプロセスを明らかにし、さまざまな遺伝性疾患の治療に可能性をもたらします。ポスドク研究員のアルテム・ネムドリー博士(Artem Nemudryi, PhD)とアンナ・ネムドライア博士(Anna Nemudraia, PhD)は、モンタナ州立大学農学部の微生物学・細胞生物学科の教授であるブレイク・ウィーデンヘフト博士(Blake Wiedenheft, PhD)と共にこの研究を行いました。論文は「Repair Of CRISPR-Guided RNA Breaks Enables Site-Specific RNA Excision in Human Cells(CRISPR誘導RNA切断の修復によりヒト細胞内の部位特異的RNA切除が可能に)」と題され、4月25日木曜日にオンラインでScience誌に発表されました。この論文は、プログラム可能な遺伝子工学のためのCRISPR応用におけるチームの継続的な研究の最新の進展を示しています。

CRISPRは「Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats」の略で、細菌がウイルスを認識して撃退するために使用する一種の免疫システムです。ウィーデンヘフト博士は、CRISPRが長年にわたってDNAを切断・編集するために使用されてきたが、RNAに同様の技術を適用することは前例がないと述べています。DNA編集にはCRISPR関連タンパク質のCas9が使用されますが、RNA編集には異なるCRISPRシステム、すなわちtype-IIIが必要です。
「以前の研究では、type-III CRISPRsを用いて試験管内でウイルスRNAを編集しました」とネムドリー博士は述べました。「しかし、私たちは人間の生きた細胞内でRNAの操作が可能かどうかを疑問に思いました。」

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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