飲むリハビリ薬?脳卒中後の運動機能回復に光、UCLAが新薬候補を発見

飲むリハビリ薬?脳卒中後の運動機能回復に光、UCLAが新薬候補を発見

サイエンス出版部 発行書籍

脳卒中後のリハビリ、それは多くの患者さんにとって長く険しい道のりです。「もっと効果的な方法はないのだろうか…?」そんな切実な願いに応えるかもしれない、画期的な研究成果が発表されました。なんと、飲むだけでリハビリテーションと同様の効果をもたらす可能性を秘めた薬剤が、動物実験でその効果を示したというのです。カリフォルニア大学ロサンゼルス校ヘルス(UCLA Health)の研究チームが、脳卒中後の運動機能回復における新たな希望の扉を開きました。UCLA Healthの研究者とその共同研究者による新しい研究で、ヒトでの研究に続き、モデルマウスにおいて脳卒中後の身体的リハビリテーションの効果を完全に再現する初めての薬剤であると研究者らが述べる物質が発見されました。 この研究結果は、2025年3月15日にNature Communications誌に掲載され、リハビリテーションが脳に与える影響のメカニズムに関する研究から導き出された2つの薬剤候補を検証し、そのうちの1つがマウスモデルにおいて脳卒中後の運動制御の顕著な回復をもたらしたことを報告しています。 脳卒中は、ほとんどの患者さんがその影響から完全には回復しないため、成人の障害の主な原因となっています。現在、脳卒中回復の分野には有効な治療薬がなく、患者さんは身体的なリハビリテーションに頼らざるを得ませんが、その効果は限定的であるとされてきました。このオープンアクセスの論文は「Parvalbumin Interneurons Regulate Rehabilitation-Induced Functional Recovery After Stroke and Identify a Rehabilitation Drug(パルブアルブミン介在ニューロンは脳卒中後のリハビリテーションによる機能回復を制御し、リハビリテーション薬を

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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