臓器の老化はバラバラ?血液検査で将来の病気リスクを予測 UCLなどが新研究

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「体全体の健康」とは言うけれど、実は私たちの心臓や肺、肝臓といった臓器は、それぞれ独自のペースで歳を重ねているようです。そして驚くべきことに、その「臓器の年齢」を血液一滴から読み解き、将来の病気のリスクを予測する技術が現実のものとなりつつあります。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)を中心とする研究チームが発表した最新の研究では、特定の臓器の老化が、その臓器だけでなく全身のさまざまな病気、例えば肺がんや心臓病、さらには認知症のリスクとも関連していることが明らかになりました。これは、未来の健康診断のあり方を大きく変え、よりパーソナルな病気予防への道を開くかもしれません。2025年3月に「The Lancet Digital Health」誌に掲載されたこの研究について、詳しく見ていきましょう。 論文タイトルは「Proteomic Organ-Specific Ageing Signatures and 20-Year Risk of Age-Related Diseases: The Whitehall II Observational Cohort Study(プロテオミクスによる臓器特異的な老化シグネチャーと加齢関連疾患の20年リスク:ホワイトホールII観察コホート研究)」です。 筆頭著者であるUCL脳科学部のミカ・キヴィマキ教授(Mika Kivimaki)は、「私たちの臓器は統合されたシステムとして機能していますが、それぞれ異なる速度で老化することがあります。特定の臓器の老化は、数多くの加齢関連疾患の一因となる可能性があるため、健康のあらゆる側面に気を配ることが重要です」と述べています。 「私たちは、迅速かつ簡単な血液検査で、特定の臓器が予想よりも早く老化しているかどうかを特定できることを見出しました。将来、このような血液検査が多くの病気の予防に重要
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