新しい遺伝子オン・オフ手法で、より複雑な合成生物学的遺伝子回路が可能にも
サイエンス出版部 発行書籍
MITの研究チームは、イーストとヒト細胞を使った研究で、DNAがmRNAに転写される時期を制御することで遺伝子をオン・オフできることを実証した。この研究成果が遺伝子の機能をさらに深く解明する手がかりとなることが期待される。MITのSynthetic Biology Centerで電気工学、コンピュータ・サイエンス、生物工学の教授を務め、2013年8月26日付「ACS Synthetic Biology」オンライン版に掲載された研究論文の首席著者、Dr. Timothy Luは、この分野で新しいアプローチを試みた論文の中で、「このテクニックは、リコンビナント細胞自身が、自らの環境状態を把握し、医薬を生成し、疾患を感知することが容易に行える可能性がある」と述べ、さらに、「合成遺伝子回路の構築もさらに容易になるだろう。 イーストの細胞や哺乳動物の細胞で様々な人工遺伝子回路をより大がかりに、より短時間に創り出すことができるようになるだろう」としている。この新しい手法は、最近、細菌やヒト細胞のゲノム編集に利用されているウイルス・タンパク系を基本にしている。基礎となるCRISPRと呼ばれる系は、DNAに結合したり、DNAを切断したりする働きのあるタンパク質と、そのタンパク質をゲノム上の正しい位置に導く短いRNAという2つの部分で成り立っている。 Dr. Luは、「その面ではCRISPR系はかなり強力で、このようなガイドRNAの記録を元にしてDNAの異なる結合領域をターゲットにすることができる。単にRNA塩基配列をリプログラミングすることで、そのタンパク質をゲノムや合成遺伝子回路のどこにでも導くことができるのだ」と述べている。研究論文の筆頭著者、Fahim Farzadfardは、MITの生物学大学院生である。また、MITの電気工学とコンピュータ・サイエンスの大学院生、Samu
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