RNAの3D折り畳み過程を単一分子レベルで可視化—IPET技術が明かすRNAの動態

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RNAナノ粒子の3D折り畳み過程を可視化—新技術IPETがRNA構造研究を革新 米国ローレンス・バークレー国立研究所およびデンマークオーフス大学の研究者たちは、RNAナノ粒子の折り畳み過程の3D画像を単一分子レベルで捉えることに成功しました。最新のクライオ電子顕微鏡(cryo-EM)技術を駆使し、RNA分子がどのように自己折り畳みを行うかについて新たな知見を得ました。RNAは環境条件によって多様な構造へと変化する柔軟性を持つため、解析が極めて困難とされています。しかし、本研究では、従来の解析手法では困難だった単一分子レベルでの3D観察が可能となりました。 この研究は、2024年10月21日にNature Communicationsに発表されました。 RNA折り畳み研究に革命をもたらすIPET技術とは? クライオ電子顕微鏡(cryo-EM)のシングルパーティクルアベレージング(SPA)法は、これまでRNAの3D構造を解析する主要な技術でした。しかし、この手法では多数の分子データを平均化して解析するため、RNAのダイナミックな折り畳み過程を個別に観察することが困難でした。 本研究では、新たに開発された個別粒子クライオ電子トモグラフィー(IPET: Individual-Particle cryo-Electron Tomography)を用いることで、この問題を解決しました。 IPETは、単一分子レベルでの3D画像取得を可能にする新技術であり、従来は信号が弱すぎるため「不可能」とされてきた手法を実現。 画像の平均化を行わずにRNA分子の個々の折り畳み過程を直接観察できるため、より正確な構造解析が可能。 フォーカス電子トモグラフィー再構成アルゴリズム、ミッシングウェッジ補正、コントラスト強調、電子線量最適化、グラフェングリッドの活用などの革新的な技
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