アルメニア人の遺伝的起源が覆る—ゲノム研究がフリギア人説を否定

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アルメニア人の起源に新たな知見—ゲノム研究が従来の歴史説を覆す アルメニア高原に歴史的に居住してきたアルメニア人は、長らくバルカン半島から移住したフリギア人の子孫であると考えられてきました。この説は、ギリシャの歴史家ヘロドトスの記述に由来し、彼はペルシャ軍に仕えるアルメニア人がフリギア式の武装をしていたと記録しています。さらに、言語学的にもアルメニア語はインド・ヨーロッパ語族のトラキア・フリギア語派(Thraco-Phrygian subgroup)と関連があるとされ、この説を補強していました。 しかし、最新の全ゲノム解析による研究は、この長年の通説を覆し、アルメニア人とバルカン半島の民族との間に有意な遺伝的つながりがないことを示しました。本研究では、新たに得られた現代アルメニア人のゲノムデータと、過去に発表された古代アルメニア高原の個体のゲノムデータを、バルカン地域の古代および現代のゲノムデータと比較しました。 歴史を塗り替えるゲノム解析 「長年、歴史的な仮説が私たちの過去の認識を形作ってきましたが、時にこれらの理論は事実として受け入れられてしまいます」と述べるのは、トリニティ・カレッジ・ダブリン(Trinity College Dublin)遺伝学・微生物学研究科のアナヒット・ホヴハニスヤン博士(Dr. Anahit Hovhannisyan)です。彼女は、本研究の筆頭著者であり、2024年11月25日にAmerican Journal of Human Geneticsに掲載された論文「Demographic History and Genetic Variation of the Armenian Population」の著者の一人です。 「しかし、全ゲノムシーケンシングの進歩と古代DNA研究の発展により、私たちはこれらの長年の仮説を再検証し
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