全エクソーム・シーケンシングによって代謝性疾患の原因を突き止めることが可能である
サイエンス出版部 発行書籍
患者のゲノムをシーケンシングし、疾患の原因を突き止める。このようなルーティンは未だ実施されてはいないが、遺伝学者チームはこれに近づきつつある。2012年2月2日付けのAmerican Journal of Human Genetics誌に掲載されたケース・レポートの研究チームは、血液検査をゲノムの“エグゼクティブ・サマリー”スキャンと組み合わせて行うことにより、重度の代謝性疾患を診断することが可能であると示している。 エモリー大学医学部およびサンフォード・バーナム医学研究所の研究チームは、“全エクソーム・シーケンシング”を用いて、グリコシル化疾患を患う男児(2004年生まれ)の疾患原因である変異を突き止めた。男児の疾患原因であるDDOST遺伝子変異は、従来のグリコシル化疾患では見られておらず、本ケースが初めてであった。全エクソーム・シーケンシングは、科学者達が疾患の診断のために最も重要であると考えるゲノム部分をより早く、そしてより安く読み込むことができる。本レポートでは、2011年に初めて臨床診断用に提供された全エクソーム・シーケンシングが、診療に用いられ始めていることを示している。 エモリー遺伝学研究所は現在、臨床診断サービスとして全エクソーム・シーケンシングを提供する準備を勧めている。疾患の原因となる変異のほとんど(約85%)が、ゲノム上のタンパク質をコードする部分で起こると推定されている。全エクソーム・シーケンシングは、このゲノム上のタンパク質をコードする部分だけを読むため、他の99%は未読のまま終わる。ケース・レポートの男児の変異は、サンフォード・バーナム医学研究所遺伝性疾患プログラムディレクター、ハドソン・フリーズ博士と研究チームにより同定された。疾患の原因である遺伝子を同定したのは、エモリー大学医学部人類遺伝学准教授およびエモリー遺伝学研究所ディレクタ
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