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特定遺伝子の発現が若々しい肌のカギか? その発現パターンが突き止められる

特定遺伝子の発現が若々しい肌のカギか? その発現パターンが突き止められる

生活年齢に比べて肌が若く見える人がいる。クリーム、ローション、薬液注射、外科手術などでこのように若々しい肌を実現しようとする人は多いが、2017年11月14日付Journal of the American Academy of Dermatologyオンライン版に掲載された新しい研究論文は、このように若々しくみずみずしい肌は、特定の遺伝子発現の高さがカギになっているようだとしている。



JAADの研究論文は、「Age-Induced and Photoinduced Changes in Gene Expression Profiles in Facial Skin of Caucasian Females Across 6 Decades of Age (白人女性の顔面皮膚の遺伝子発現プロフィールの60年間にわたる加齢性および感光性変化)」と題されている。Beth Israel Deaconess Medical Center, Harvard Medical Faculty Physiciansのdermatologistであり、PresidentとCEOを兼任するAlexa B. Kimball, MD, MPHは、Massachusetts General Hospital所属期にこの研究を進めており、研究論文の筆頭著者を務めている。同氏は、この論文で、「これは持って生まれた遺伝子の問題ではなく、生活している間にどの遺伝子がオンになり、どの遺伝子がオフになるかということである。加齢に影響を受ける様々な皮膚のプロセスを突き止めており、生活年齢より若く見える女性に特有の遺伝子発現パターンを発見した」と述べている。 

老化する皮膚の包括的なモデルをつくるため、Dr. Kimballの研究チームは、20歳から74歳までの白人女性158人の日光にさらされた皮膚 (顔面と前腕) と日光から守られていた皮膚 (臀部) から、分子レベル、細胞レベル、組織レベルのデータを集め、総合した。研究の一環として、生活年齢より若く見える女性に共通の遺伝子発現パターンを探した。顔面の皮膚の外見をデジタル写真で撮影し、分析した。また皮膚のサンプルを解析処理し、遺伝子型判定のために唾液のサンプルを採取した。解析の結果、20代から70代の間に酸化ストレス、エネルギー代謝、老化、皮膚バリアなどに関するパスウェイに急速な変化があることが分かった。

このような変化は60代から70代にかけて加速される。日光にさらされた皮膚と日光から守られていた皮膚のサンプルを比較した結果、特定の遺伝子変化は光老化による可能性が考えられた。この研究で若く見えた女性の遺伝子発現パターンは、実際に生活年齢で若い女性の遺伝子発現パターンとよく似ており、生活年齢より若く見える女性達は、DNA修復、細胞複製、酸化ストレスに対する応答、タンパク代謝などの基礎的な生物学的プロセスに関わっている遺伝子の活動が活発化していたのである。

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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