糖尿病患者必見:スタチン治療、開始を遅らせるリスクとは?最新研究が解明

糖尿病と診断された方にとって、コレステロール値を下げるお薬「スタチン」は、心臓病や脳卒中のリスクを減らすために非常に重要です。しかし、医師から勧められても、すぐに服用を始めるべきか、あるいは生活習慣の改善を先に試すべきか、迷う方も少なくないのではないでしょうか?その決断が、あなたの未来の健康を大きく左右するかもしれません。マスジェネラルブリガムが行った最新の研究で、スタチン治療をすぐに始めた患者さんは、開始を遅らせた患者さんと比べて心血管イベントのリスクを3分の1も低減できたことが明らかになりました。 スタチン製剤の服用は、コレステロール値を下げ、心血管イベントのリスクを減少させるための、効果的で安全、かつ低コストな方法です。多くの臨床医が糖尿病患者さんにスタチンの服用を推奨しているにもかかわらず、実際に勧められた患者さんのおよそ5人に1人が治療の開始を遅らせる選択をしています。 今回、マスジェネラルブリガムの研究者らは、スタチン治療をすぐに開始した患者さんでは、服薬を遅らせることを選んだ患者さんと比較して、心臓発作や脳卒中の発生率が3分の1減少することを発見しました。この研究結果は、臨床医と患者さんが治療方針について話し合う際の重要な指針となるもので、米国心臓協会の学術誌『Journal of the American Heart Association』に掲載されました。このオープンアクセス論文のタイトルは「Impact of Statin Nonacceptance on Cardiovascular Outcomes in Patients with Diabetes(糖尿病患者におけるスタチン不受容が心血管アウトカムに与える影響)」です。 「私は日常的に糖尿病患者さんを診察しており、対象となるすべての患者さんにスタチン治療を推奨しています」と、マスジ
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Edited by Michael D. O'Neill
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