HPVワクチンが子宮頸がんの発生率を大幅に減らす

HPVワクチンが子宮頸がんの発生率を大幅に減らす

サイエンス出版部 発行書籍

グラクソスミスクライン社のサーバリックスという商品名の二価ヒトパピローマウィルス(HPV)ワクチンは、より深刻な浸潤性子宮頸がん(ICC)の前がん病変に対し、優れた効力を発揮する。特に、性的に活動的になる前の思春期の女子に接種するのが効果的である。また、このワクチンは他にも癌の原因となる4種類のHPV型に対しても、部分的な効果を発揮することが、2011年11月8日付けのThe Lancet Oncology誌に記載された2つの研究結果から分かった。   この4種類のHPV型とHPV16/18は、世界中の子宮頸がんの約85%を占める。「 組織的なワクチン接種プログラムは、性的に活動的になる前の思春期の若者を広範囲でカバーできると考えられます。ですからHPVワクチンは、他の予防接種プログラムと並んで実施されれば、[子宮頸がんの発生率を大幅に減少させる可能性を秘めています。おそらく、スクリーニングプログラムも修正可能になることでしょう。」と、著者の1人であるタンペレ大学(フィンランド)のマッティ・レーチネン博士は説明する。 二価ワクチンは、子宮頸がんの約70%を占めるHPV16型と18型をターゲットにしている。そのため、ワクチンの有効性の研究のほとんどは、子宮頸部上皮内腫瘍グレード2(CIN2)以上の予防に焦点を当てていた。しかし、CIN3は通常CIN2以上に再現性が高く予測可能なエンドポイントであり、しばしばICCに進行する。2009年には、若年成人のがんに対するパピローマ治験(PATRICIA)が、HPV16/18ワクチンの有効性の最大規模の研究として行われた。結果、二価ワクチンが子宮頸部の前がん病変CIN2+に対して高い効力を有することが報告された。この研究では、アジア太平洋、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、および北米14カ国の15〜25歳の健康な女性20,000人に対し

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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