Mayo Clinicの研究で異型過形成の乳がんリスクが予想以上の高率と判明、25年で25%から30%、既存の治療法も活用されず。
Mayo Clinicの研究で、乳房の異型過形成が乳がんに発展するリスクはこれまで考えられていた以上に高いことが明らかになった。研究論文著者は、異型過形成ががんに発展するのを予防する治療法はあるが十分に活用されていないと述べている。Mayo Clinicのこの研究結果にはVanderbilt UniversityおよびUniversity of Virginiaとの共同研究も含まれており、2015年1月1日付New England Journal of Medicineオンライン版乳がん特別論文に詳述されている。
乳房の異型過形成は前がん症状であり、毎年アメリカ国内で実施されている100万件を超える乳房の生検で良性と診断されるうちの約10件に1件がこの病変である。異型過形成は、顕微鏡で見ると、乳腺細胞が通常以上に増殖し始め (hyperplasia)、細胞や構造が通常とは異なる (atypical)。異型病変は良性と考えられているが、そのリスクや外観、遺伝子変異などからこの病変も早期がんの特徴を示している。このような良性病変を持つ何百人もの女性のデータでも、乳がん発症の絶対リスクは1年に1%ずつ増加することが示されている。その研究では、5年後には7%の女性が乳がんを発症し、さらに10年後には13%が、25年後には30%が乳がんを発症している。
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Edited by Michael D. O'Neill
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