微生物多様性のホットスポットを解明:メタゲノムデータから見える未知の世界
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サイエンス出版部 発行書籍
メタゲノムデータで微生物多様性のホットスポットを解明:既知と未知のバランスを探る新研究 微生物の多様性に関する最新の評価が、2025年1月17日付けで科学誌「Science Advances」に発表されました。米国エネルギー省(DOE)の共同ゲノム研究所(JGI)によるこの研究は、過去30年間にわたって蓄積された公開ゲノム配列データを活用し、現在知られている微生物多様性の割合を評価するとともに、未解明の領域に取り組むための道筋を提案しています。このオープンアクセス論文のタイトルは「A Metagenomic Perspective on the Microbial Prokaryotic Genome Census(メタゲノムから見る微生物原核ゲノムの国勢調査)」です。 微生物の多様性評価の現状と課題 共同第一著者であるドンイン・ウー博士(Dongying Wu, PhD)は、「約180万件の細菌および古細菌ゲノムを徹底的に分析したところ、これまでに解明された多様性はまだ表面的なものに過ぎないことが分かりました」と述べています。 チームの分析によれば、公開データベースに収録された細菌分離株ゲノムは、既知の多様性のわずか9.73%を占めるにすぎません。一方で、環境サンプルから直接データを抽出して生成されたメタゲノムアセンブルゲノム(MAGs)は、既知の細菌多様性の約49%を占め、微生物ゲノム多様性を大きく拡大しました。しかし、それでもなお42%の細菌多様性が公的データベースには未収録であると保守的に推定されています。 古細菌については、分離株ゲノムが既知多様性の6.55%にとどまる一方、MAGsが57%を占めていますが、36%の多様性が未解明のままです。 MAGsの功績と次のステップ MAGsは計算的手法による革命的な成果であり、多様性の理解を広げる大きな役
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