NeuroDex、パーキンソン病の血液バイオマーカー開発でMJFFの助成金を獲得—早期診断の新たな可能性

2024年11月1日、NeuroDex Inc.(ニューロデックス社)は、マイケル・J・フォックス財団(The Michael J. Fox Foundation for Parkinson’s Research, MJFF)から助成金を獲得 したと発表した。この助成金は、パーキンソン病の血液バイオマーカー開発を支援する もので、同社の先進的なExoSORT™技術 を活用し、血液中の神経由来エクソソーム(extracellular vesicles, EVs)からα-シヌクレイン(α-synuclein)を検出することで、パーキンソン病の診断と病期評価に役立てることを目的としている。

このプロジェクトは、MJFFの大規模研究「パーキンソン病進行マーカーイニシアチブ(PPMI)」と連携し、ExoSORT™技術を用いた血液検査の精度を検証 する。非侵襲的な診断ツールの開発により、パーキンソン病の早期発見と治療開発が加速されることが期待される。

NeuroDexのExoSORT™技術とパーキンソン病診断への応用

パーキンソン病(PD)は、α-シヌクレインの異常蓄積による神経変性疾患 であり、早期診断が難しい課題となっている。現在、確定診断には脳脊髄液(CSF)を用いたシードアッセイが必要だが、この手法は侵襲的であり、一般診療での使用が制限されている。

NeuroDexのExoSORT™技術は、血液中の神経由来エクソソームを分離し、α-シヌクレインを特異的に検出する ことを可能にする。この技術が確立されれば、血液検査によるパーキンソン病の診断が現実のものとなる。

研究の目的と臨床応用への期待

今回のプロジェクトでは、以下のポイントに焦点を当てる:

1.ExoSORT™技術を用いたα-シヌクレイン血液バイオマーカーの精度評価
2. PPMIのデータと照合し、CSFシードアッセイ陽性患者の特定精度を検証
3. 非侵襲的な診断法としての臨床応用可能性を評価し、治療開発の加速を目指す

NeuroDex社のエレズ・エイタン博士(Dr. Erez Eitan, 社長兼最高科学責任者)は、次のようにコメントしている。

「MJFFからの助成金を受けることを光栄に思います。ExoSORT™プラットフォームを用いた血液バイオマーカーが、パーキンソン病の診断にどのように貢献できるかを検証できることを楽しみにしています。PPMIとの連携により、この重要なバイオマーカーを臨床試験および臨床実践により迅速に導入できると期待しています。」

エクソソームとその診断価値

エクソソームとは?

エクソソーム(exosomes)は、細胞が放出する直径30-150nmの膜小胞 であり、細胞間コミュニケーションにおいて重要な役割を果たす。エクソソームは、細胞由来のタンパク質やRNAを含み、疾患特異的な分子情報を持つことから、がん、神経変性疾患、免疫疾患などのバイオマーカーとしての可能性が注目されている。

ExoSORT™技術の利点

血液中の神経由来エクソソームを特異的に分離可能
α-シヌクレインの蓄積を非侵襲的に検出
パーキンソン病の診断・病期評価に活用可能
現在、エクソソームを用いた診断技術は、アルツハイマー病やがんなど他の疾患分野でも研究が進んでおり、今後の臨床応用が期待される。 

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