日焼けの本当の原因はDNAではなくRNA損傷だった:新しい防御メカニズムを解明

日焼けの本当の原因はDNAではなくRNA損傷だった:新しい防御メカニズムを解明

サイエンス出版部 発行書籍

日焼けのメカニズムが覆る:RNA損傷が炎症と細胞死を引き起こす新発見 多くの人が日焼けによる赤みや炎症、冷却の必要性を経験したことがあるでしょう。日焼けはDNAにダメージを与えると教えられてきましたが、これは完全な真実ではないことが明らかになりました。コペンハーゲン大学と南洋理工大学(NTUシンガポール)の研究者たちが2024年12月19日付の科学誌「Molecular Cell」で発表した新研究によると、急性の日焼け症状はDNAではなくRNAの損傷によって引き起こされることが分かりました。論文のタイトルは「The Ribotoxic Stress Response Drives Acute Inflammation, Cell Death, and Epidermal Thickening in UV-Irradiated Skin in Vivo(リボトキシックストレス応答がUV照射皮膚における急性炎症、細胞死、表皮肥厚を駆動する)」です。 RNA損傷が皮膚炎症の引き金に RNAはDNAと似ていますが、寿命が短い分子です。メッセンジャーRNA(mRNA)はDNAの情報をタンパク質合成に伝える役割を担いますが、今回の研究で、RNA損傷が日焼けにおける細胞の最初の反応を引き起こすことが明らかになりました。 「DNA損傷は細胞分裂で子孫に引き継がれるため深刻ですが、RNA損傷は一過性であり突然変異を引き起こしません。そのため、これまでRNAはDNAほど重要ではないと考えられてきました。しかし、実際にはUV照射による最初の反応はRNA損傷によって引き起こされます」と、研究の筆頭著者であるアンナ・コンスタンス・ヴィンド博士(Anna Constance Vind, PhD)は説明します。 内蔵されたRNA監視システム 研究は、マウスとヒトの皮膚細胞を対象に行われ、

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Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

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